東日本大震災の被災者支援を目的としたイベント『東日本大震災復興祭〜子供たちの未来のために〜』が10月29日(土)、30日(日)の2日間にわたり国立代々木競技場一帯の会場にて開催された。

このイベントでは、音楽関係5団体が発起団体となり「音楽、お笑い、食」の力で被災地の人々を癒し、心の復興を支援することを目的とし、入場券売上げの全ては、震災で被災し親族や経済的基盤を失った子供たちの未来を応援する目的に使われる。

今回は、10月29日(土)に国立代々木競技場 第二体育館で開催されたライブの模様をお伝えする。出演は、米倉千尋さん、飛蘭さん、椎名へきるさん、宮野真守さん、妖精帝國、牧野由依さん、Kalafina、スフィアの8アーティスト。

『東日本大震災復興祭〜子供たちの未来のために〜』二日目レポートはこちら


トップバッターは米倉千尋さん。「みんな一緒に歌って!」と叫び、『嵐の中で輝いて』を観客と一緒に歌い上げる。「震災は皆さんに嵐となったかもしれませんが、負けずに輝いていきましょう。」と話す。続いて、TVアニメ「よんでますよ、アザゼルさん。」の主題歌『ぱんでみっく!!』を七色の声を使い分けて熱唱した。「私達は震災に遭われた子供達の未来を明るく照らしていけると信じています。被災地復興のため、希望の種をみんなで蒔いていきましょう!」と語り、戦争をテーマに子供たちを思って作った曲『遠い遠い国で』を歌い上げた。



2番手の飛蘭さんは先日発売となった2ndアルバム「ALIVE」から『ALIVE』を歌い、「生きることは楽しいだけでなく辛いことの方が多いかもしれないけど、だからこそ見つけられる幸せや愛を大切に、一歩踏み出す勇気を持って欲しいと考えて作りました。」と曲への想いを語る。続いて、疾走感のある曲『SERIOUS-AGE』と、見事なアカペラによる独唱から始まる『素晴らしい世界へ』を歌い上げる。そして、「勇気をみんなに与えなきゃいけないのに、もらってばかりなので、勇気を届けられるようにもっと頑張りたい」と今後の活動への意気込みを話した。



3番手は椎名へきるさん。「今日はみんなと元気を分かち合い、そして、被災者への方達へ元気を届けたいと思います!」と語り、まずは観客へ向けての応援歌として『ガンバレ』を歌い上げる。続いて、「皆さん一緒に!」の掛け声から『風が吹く丘』を熱唱。そして、『Truth,My Melody』では「High! High! High!」と観客と一体となって叫び、ハイテンポなリズムと歌に、観客のテンションも高まりをみせた。



イントロが流れると観客から歓声が上がり、4番手の宮野真守さんが登場。「うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE1000%」の主題歌『オルフェ』を熱唱した。「3月11日以来たくさん考えることがありました。自分に出来るのは心を込めて歌を歌うことです。その機会をもらえたことに感謝します。」と語る。そして、「笑顔で聴いて欲しい」という曲『J☆S』では観客とともに手を振り、会場を笑顔に包み込む。最後は宮野さん自身が作詞し、初披露となる“全ての夢を追いかける人達へ”捧げる曲『DREAM FIGHTER』を歌い上げた。



紅い光に包まれ妖艶な空気が漂う中、5番手として登場したのは妖精帝國。『霊喰い』を艶かしく歌い上げる。今回の出演にあたり、イベントの趣旨に沿う歌が無く迷ったという。しかし、ボーカルのゆい様は、激しい曲なら復興への情熱を盛り上げることが出来ると確信したと明かす。そして、復興へのエネルギーを込めた激しい歌『Baptize』、『空想メソロギー』を熱唱すると、観客は拳を振り上げ、頭を振り、叫んでゆい様の期待に応えた。最後はゆい様が「人間達よ最高だったぞ!そなたらが我が帝國とともにあらんことを。」と締めくくった。



6番手は、ピアノの優しい調べに乗せてステージへ姿を現した牧野由依さん。二度と会えなくなってしまった人への溢れる感情を綴った歌、『碧の香り』を澄んだ声で力強く歌い上げる。そして、「みんな元気になって欲しい」という願いを込めて、震災時にレコーディングしたという曲『お願いジュンブライト』を会場へと届けた。歌の後は、ボランティアとして気仙沼の幼稚園へ鍵盤ハーモニカを弾きにいった時のエピソードを語り、人々のエネルギーの凄さを体験出来たと明かした。



「魔法少女まどか☆マギカ」のEDテーマ『Magia』のイントロとともに登場したのは7番手のKalafina。ボーカルのHikaruさん、Wakanaさん、Keikoさんの3人の声が妖艶に絡み合う。続けて『 fantasia』でもテンポの良く心地良いリズムに乗せて3人のハーモニーが響き渡る。さらに「代々木、準備はいいか!」の掛け声から『音楽』を軽やかなステップとともに歌う。「私達に出来ることはないかと思い、今日は歌いに来ました!笑顔になって帰りたいと思います!」と挨拶し、最後はみんなが笑顔になれる場所を作りたいという願いを込めて、“希望の歌”である『光の旋律』を歌い上げた。



いよいよ最後は、寿美菜子さん、高垣彩陽さん、戸松遥さん、豊崎愛生さんによるスーパーユニット「スフィア」。歓声に包まれながら登場し、息の合った振り付けで『Super Noisy Nova』を熱唱。観客も掛け声やハイジャンプで全力で盛り上げる。続いて、『Now loading…SKY!!』では華麗なステップとダンスで魅せる。高垣さんは、「音楽を通して皆さんの笑顔の力になれたらと思いステージに立っています。ひとりでも多くの子供達への笑顔に繋がればいいと思います。まずは皆さんを笑顔にしたいと思います!」と語る。そして、「笑顔を発信していきましょう!」の叫びから『LET・ME・DO!!』を歌い、観客との掛け合いを交えつつ盛り上がる。ラストの新曲『HIGH POWERED』では「みんな一緒に踊って!」の叫びに観客も4人のダンスを真似して踊り出す。最後はステージと客席が一体となり、「せーの」の掛け声からジャンプでライブを締めた。


最後に、出演者全員から挨拶があり、米倉さんが「今日の感激を明日に伝えていきたいと思います」という言葉で締め、復興イベントは終了した。

米倉:長い時間でしたが楽しめましたか?皆さんの声が楽屋にも聞こえてきて、この声が被災地の未来へ繋がっていると思います!

飛蘭:音楽を通じてひとりでも多くの人へパワーを届けたいと思います。これからもよろしくお願いします。

椎名:皆さんの愛の力や喜びで、子供達が将来同じ気持ちになれるよう音楽で応援していきたいと思います。

宮野:皆さんとステージを過ごし、自分にも出来ることはあるんだなと実感出来ました。未来へ一緒に歩いていきましょう!

妖精帝國:愛の歌を届けることは出来なかったけれど、皆さんの力を見せてもらいました。ありがとうございました。

牧野:少年少女のような心で楽しんでもらえましたか?今日はありがとうございました。

Kalafina:みんながひとつのことに熱中して楽しむのは凄いことだなと思いました。私達が出来るのは音楽を届けることです。またどこかでお会いしましょう!

スフィア:皆さん楽しんでもらえましたか?私達も楽しかったです。この熱い思いが被災地にも届くと思います。今日は参加出来て嬉しかったです。