IMF(国際通貨基金)専務理事のドミニク・ストロスカーン氏が、性的暴行の容疑で逮捕された事件が波紋を巻き起こしている中、米週刊誌のタイムは17日に「国際的な権力乱用事例」を取り上げ、「権力で女性を拉致する」金総書記について報じた。

 韓国メディアもタイム誌の報道に注目し、「IMF総裁のセクハラ事件が金総書記にも飛び火」などの見出しで伝えている。

 タイム誌は、「金正日は好きな女性に対し、強制的に拉致して妾(めかけ)にした」と、金総書記の権力乱用を指摘。特に気に入る女性を拉致するために「特殊部隊まで派遣し、韓国の女優チェ・ウンヒ氏を拉致した」と伝えている。

 同誌は「“親愛なる指導者”同志は、何回も結婚して5人の子供を生んだ。さらにほかにも子女が9人がいるという噂も伝えられている」と報じた。金正日統治下の北朝鮮が「気に入る女性がいれば、それが人妻であっても強奪する封建時代と同様」と、人権のない北朝鮮社会を皮肉った。

 韓国メディアによると、チェ・ウンヒ氏は1978年に香港で北朝鮮の工作員により拉致された。同年の7月には、チェ氏の行方を捜していた夫のシン・サンオク(映画監督)氏も北朝鮮へ拉致された。シン氏夫婦は北朝鮮から2度も脱出を試したが、失敗に終わった。86年3月にベルリン映画祭に参加する際、途中で日本記者の手助けで「北朝鮮の監視網」から抜け出し、脱出に成功したという。(編集担当:永井武)



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