30日のリーガエスパニョーラでサラゴサをホームに迎えるレアル・マドリー。バルセロナとのチャンピオンズリーグ(CL)準決勝ファーストレグで、試合後に怒りを爆発させたジョゼ・モウリーニョ監督は、記者会見に姿を見せるのか? 29日朝、マドリッドにはそんな疑問が飛び交っていた。

モウリーニョ監督は、現れた。最後のクラシコ(CL準決勝セカンドレグ)に向け、クリスティアーノ・ロナウドとラウール・アルビオル、ラッサナ・ディアラ、シャビ・アロンソを休ませることに決めた(ディアラとアロンソについては「中盤であまりに長く2人分の働きをして死んでいる」と称している)指揮官は、会見では特別に花火を打ち上げることはしていない。

27日の試合後、判定に不満のモウリーニョ監督は「なぜだ?」と語った。この日のテーマは、「映像は言葉よりも価値がある」だ。指揮官は何度となくそう繰り返した。

「この数日、世界中で何度も映像が出回り、多くの言葉が飛び交った。私にはこれ以上何も言う必要がない。私の言葉を批判する者は、映像を批判しているということだ。映像を批判している者は、写真や映像がねつ造されたと考えているということだ。だが実際にはそうではないから、私には何も言う必要がない」

モウリーニョ監督が言っているのは、レアルの公式サイトで大きく掲載されているDFペペの退場シーンの映像のことだ。映像では、ペペがバルサDFダニエウ・アウベスに触れておらず、だがD・アウベスが一回転して倒れ込み、担架で運び出され、そしてすぐにピッチへ戻っている。

「気分はとても良いよ。ありがとう。とても健康で、いつものように働いている。私は『なぜだ?』と質問した。きっと答えをもらうことなく死ぬだろうとも言った。私にとって最も大切なのは、自分自身に対して誠実であることだ。それができていれば、大小関係なく問題はない」

「繰り返す。私は単純に一つの理由からしゃべりたくない。映像には私の言葉以上の価値があるからだ。そして、映像はたくさんある。退任? まさか。私にはまだここに残りたいという強い意欲がある。レアル・マドリーが意味するものが理由だ。ユニフォームは白で、白には意味がある。繰り返す。私にはまだとどまる意欲がある」

また、モウリーニョ監督は敗戦に関して、チームと監督の責任はゼロだとし、自らの発言によるプレッシャーについても、「耐えるよ。まったく問題ない」と、心配していないことを強調した。一方、C・ロナウドがレアルのプレーを批判したことについては、「意見は何もなに。彼は好きなことを言うことができる」とコメントしている。