「日本の東北地方を襲った津波は建物をのみ込んだが、日本人の美徳をこわすことはできなかった」と、台湾メディアが報じた。

 Webニュース・中廣新聞網(BCC World Wide)は、宮城県警のコメントを紹介。「大震災の翌日となる3月12日から3月末日まで、被災地の警察署にはたくさんの現金が届けられた。その現金は一般市民が拾ったお金で、合計金額はほかの警察署の10倍以上、いうデータが出た」と伝えた。

 続けて「日本人はしっかりとした教育を受けている。“お金を拾ったら警察に届ける”と子どもの頃からきちんと教えられているのだ。だが、なくした物品や遺留品を探すために警察に来る人は多いが、現金となると持ち主探しは困難だ。届けられた10パーセント程度しか持ち主は見つからず、3カ月たっても見つからない場合は、現金は拾い主に返される。そうなると拾い主は現金所有の権利を放棄し、政府へと渡って資金として運用されることになる」と現状を伝えた。台湾の人々から見ると、天災に見舞われても正直な姿勢を貫く日本人が気になるようだ。

 また「被災地では、カギのかかった金庫もたくさん警察に届いているらしい」とも伝え、「国や県の補助金が下り次第、金庫開けの作業を始めるそうだ」と報じた。大震災によって日本人の真面目で強い精神力がクローズアップされている。(編集担当:饒波貴子・黄珮君)



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