中国メディアは18日から19日にかけて、年齢詐称疑惑が出たフィギュアスケートの隋文静選手について、日本のテレビ局の取材スタッフが、隋選手の所属する体育学校などを取材して戸籍について質問したところ「昨年(2010年)に水道管の破裂事故があり、資料が水浸しになってしまった。現在は確認できない」などと回答したと報じた。中国でも、同説明について「あまりにも不自然」との見方が出た。

 中国メディアは、日本側の徹底的な追及ぶりを紹介すると同時に、「水道管破裂で資料を失った」という中国側の説明に、不信の念を示した。大手ポータルサイトの網易は19日付で、同件を「あふれる大水、資料はずぶぬれ」という見出しで伝え、破裂して水が噴き出す水道管と、陰険な顔つきで滑るスケート選手、平然とした顔つきで説明する関係者、困り果てる取材者を組み合わせた風刺漫画を紹介した。「フィギュアスケート強国である日本では、爆発的な議論を引き起こした(引発了爆炸性討論)」と論じた記事もある。

 今回の「年齢詐称疑惑」はAP通信の報道で浮上。9選手に疑いがあるとされた。中国スケート連盟は18日、トリノ五輪銀メダリスト・ペアの張丹・張昊選手ら4選手については、「資料の照合により、でっちあげの年齢詐称疑惑は晴れた。国際スケート連盟も認めた」などと発表。隋選手を含む5選手については「調査を続行中」と表明した。(編集担当:如月隼人)



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