ミランは15日のチャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦ファーストレグで、トッテナムにホームで0−1と敗れた。3月9日に敵地ホワイト・ハート・レーンで行われるセカンドレグで、ミランは快挙を成し遂げなければいけない。

さらにミランにとって良くなかったのが、MFリーノ・ガットゥーゾがトッテナムのアシスタント、ジョー・ジョーダン氏と口論し、ナーバスなところを見せたことだ。

1989年に現役を引退したジョーダン氏は、ミランの歴史においても重要な役割を果たした人物。81年から83年までミランに所属し、特に2シーズン目には30試合に出場して10ゴールを記録し、ミランのセリエA昇格に貢献している。ミランの創立110周年では、クラブ史上最も重要だった110人の選手の一人にも選ばれた。

ガットゥーゾとジョーダン氏のトラブルが始まったのは、0−0で迎えた後半途中。マシュー・フラミニがヴェドラン・チョルルカにひどいタックルを見舞い、主審はイエローカードを出したが、両チームはアツくなっていた。その数分後、ガットゥーゾはジョーダン氏と言い合い、罵倒している。試合は続き、ガットゥーゾはピーター・クラウチとも口論。深刻なものではなかったが、ガットゥーゾのテンションは高くなる一方だった。

そして試合後に「第2ラウンド」がスタート。ガットゥーゾはユニフォームを脱ぎ、冷静にトッテナムの一部選手とあいさつをかわすと、トッテナムベンチへと向かっていく。ハリー・レドナップ監督とは握手もかわしたが、そこにはジョーダン氏もいた。2人はまたも言い合い、頭をぶつけあう。結局、ガットゥーゾはトッテナムMFラファエル・ファン・デル・ファールト、そしてフラミニに抑え込まれた。

イエローカードをもらったガットゥーゾは、いずれにしても累積警告でセカンドレグは出場停止となる。だがそれだけでなく、UEFAから処分が下される可能性もあるだろう。まさしく最悪の夜となってしまった。

試合後、ガットゥーゾは「我を失った。オレが間違ったんだ。やったことに対する言い訳はない。ジョーダンが後半を通じてずっと邪魔し続けたとはいえ、オレはこんな風に反応してはいけなかった。何をしゃべったかは言わない。スコットランドの言葉で話していた。出場停止を覚悟しているか? どんな決定でも受け入れるよ」と、テレビカメラの前で謝罪の言葉を口にしている。