SIRIUSα IS06
スマートフォンの勢いが止まらない。au(KDDI)をはじめ、NTTドコモソフトバンクモバイルなどの国内キャリアは、冬春モデルとして発表したスマートフォンを相次いで発売している。

先週から今週にかけても、auから「SIRIUSα IS06」が、ソフトバンクから「DELL Streak 001DL」や「Libero 003Z」、イー・モバイルから「HTC Aria」が発売された。これらの特徴は、いずれも海外メーカーのスマートフォンであることだ。

なぜ、海外メーカーの端末を国内で販売するのだろうか。
最新ITニュースを振り返るITフラッシュバックは、この疑問に答えていく。

その疑問に答える前に、まずは各端末の特徴を見てみよう。

●auのサービスを利用できる「SIRIUSα IS06」 - au
Pantech製のAndroid2.2を搭載したグローバルスタンダードタイプのスマートフォンだ。

ワンセグやおサイフケータイのような日本オリジナルの機能はないものの、「Skype」「jibe」「au one Market」「Eメール(〜@ezweb.ne.jp)」といったauオリジナルのサービスには対応している。
立体的な表示や見やすいアイコンで直感的に操作できる点も魅力のひとつだ。

●5インチの大画面が特徴の「DELL Streak 001DL」- ソフトバンク
DELL製のモバイルタブレットで、5インチの大画面が特徴となっている。

OSはAndroid2.2で、インターフェースにオリジナルの「DELL Stage」を搭載し、再生頻度などからユーザーのお気に入りのコンテンツを判断して優先的に表示することができる。

●3カ国語に対応した「Libero 003Z」- ソフトバンク
ZTE製の軽量コンパクトなスマートフォンで、Android2.2を搭載している。

日本語・英語・中国語の3カ国語に対応し、メニューやブラウザーの文字表示だけでなく、検索までも3カ国語が利用できるグローバルモデルとなっている。

●テザリング機能が使える「HTC Aria」- イー・モバイル
HTC製のAndroid2.2搭載スマートフォンで、テザリング機能が使えることが特徴だ。

モバイルWi-Fiルーターとしても利用でき、無線LANのアクセスポイントがない場合でも、イー・モバイルのサービスエリアなら、「HTC Aria」経由でゲーム機などをインターネットに接続できる。

これらの端末は、いずれも海外メーカーの端末ばかりだが、それには理由がある。
山根康宏さんのコラムにもあるように、スマートフォン市場では海外メーカーが圧倒的なシェアを占めている。

国内キャリアの冬春モデルを見た場合、国内の端末メーカーではシャープと東芝が先行しているものの、HTCやZTEなど、世界的なスマートフォンメーカーが日本向けに端末を投入してきているのだ。

さらにiPhoneの好調さからも、ワンセグ、おサイフケータイといった日本オリジナルの機能を犠牲にしてもよいというユーザー層が増えているようだ。極端な話、日本語が表示できれば、海外製の端末であっても問題はないだろう。

そうした海外製スマートフォンをラインナップに増やすメリットとしては、エントリーモデルの拡充があげられる。従来の携帯電話でも高機能モデルからエントリーモデルまで、さまざまなタイプの機種がラインナップされてきた。

日本メーカーは、スマートフォンでは3Dや高画質映像などの高機能モデルばかり投入しているため、エントリーモデルが手薄になっている。海外メーカーのエントリーモデルは、この穴を埋めることができる。従来の携帯電話で進めてきたフルラインアップ戦略に最適というわけだ。

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