韓国は26日、性犯罪者の情報をネット上で公開する「性犯罪者“お知らせe”」サービスをスタートさせた。性犯罪者の情報を閲覧しようと、アクセスが殺到し、サーバーがダウンした。複数の韓国メディアが伝えた。

 同サービスは、女性家族部が運営しているもので、2009年6月に関連法案の可決を受け、2億5000万ウォン(約1850万円)を投入し、システムを開発した。同時に6000人の接続が可能だが、公開わずか1日で累計アクセスが179万回にのぼるなど、サイトのサーバー容量を大きく上回った。

 女性家族部は、予算内ではサーバーの容量が制限されたことが原因だとし、2万人が同時に接続できるよう、システムの改善を検討していると発表。また、ホームページに「サービスの円滑な利用のため、他地域の犯罪者を検索することを自制し、検索サイトを閉じてください」との勧告文を掲載、事態の収拾に乗り出した。

 今回公開されたのは、今年に有罪判決を受け、身元の公開を命じられた16人のうち、執行猶予で釈放された10人。女性家族部は残り6人はもちろん、9月には再犯の可能性が高いとされる401人の性犯罪者の身元情報を追加する予定だ。ネット上での公開期間は5年から10年となっている。

 同サイトでは、性犯罪者の居住地を地図上に表示、クリックすると、◆顔写真、氏名、年齢、身長、体重などの基本情報 ◆犯罪歴の要約 ◆住民登録上の住所と実際の居住地―などが表示される。サイト内での閲覧は可能だが、当該情報を外部に漏らす行為は法律で禁止されている。

 性犯罪者の身元情報の公開には、賛成の声が多数を占める。ただ、円滑とは言えないシステムの状態に、「想定内の問題だったはず」とし、不満が相次いでいる。性犯罪者への処罰についても軽すぎるとの声が多く、課題は山積みだ。(編集担当:金志秀)



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