北朝鮮が「第2の朝鮮戦争」と警告、朝鮮半島の平和はまだまだ遠い…

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日本が2年ぶりのサッカーW杯決勝T進出で喜びに湧いた25日、韓国と北朝鮮は朝鮮戦争開戦から60年の節目を迎えた。それぞれの国では集会が開かれ、新聞には朝鮮戦争に関する論説などが掲載された。しかし、その中身は60年たった今でも、対照的な姿を見せている。

韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領はこの日、ソウルで開かれた記念式典で演説を行った。「北朝鮮は軍事挑発をやめ、共に暮らせる道を模索しなければならない」「哨戒艦沈没事故について誤りを認め、謝罪し、国際社会の前で責任ある姿勢を見せる必要がある」と北朝鮮を厳しく批判した。

一方、北朝鮮も、平壌の金日成広場で、米韓を非難する約12万人規模の集会とデモ行進を実施した。前日には、北朝鮮の労働党機関紙「労働新聞」が論説で「戦争が起きれば核戦争となり、実に残虐なものとなる」とし、「第2の朝鮮戦争」を警告した。

この60年間、北朝鮮は開放を拒み、武力挑発を続け、国際社会との平和的な対話を避けていた。北朝鮮による脅威が続く限り、朝鮮半島に本当の平和が訪れることはないといえる。

韓国国防研究員(KIDA)が実施したアンケート調査によると、韓国国民の約8割が、戦争勃発時「軍隊に入って戦う」、または「直接戦わなくとも、軍を援助する」と積極的な姿勢を見せたという。しかし、目標はあくまで民族の平和的共生であり、対立ではない。

李大統領は演説で、「朝鮮半島の安全と、平和を回復し、ひとつの民族が共に繁栄しなければならない」とも述べている。朝鮮半島に平和と安定をもたらすためにも、時代錯誤な独裁体制を北朝鮮は見直す必要がある。


参照:李明博「北朝鮮、天安艦事件を謝罪しろ」 - 民衆の声
参照:北「全面的な核戦争が起きる」脅迫 - アジアトゥデイ
参照:国民の大多数、戦争勃発時に戦うか助ける - 世界日報


(文:林由美)

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