ユヴェントスにおけるアルベルト・ザッケローニ監督の改革が始まった。「ラツィオ戦ではチームを混乱させたくなかった。だがこの一週間が過ぎ、リヴォルノ戦になれば、いくつか新しいことがあり得るだろう」。一歩ずつではあるが、ユーヴェの新指揮官は明確な考えと、変更したいという強い希望を抱いている。時間はない。最悪でも(チャンピオンズリーグ出場権を得られる)4位以内に入るという目標を達成するためには、流れを変えなければいけないのだ。では、ユヴェントスを上位へ再び引き上げるために、ザッケローニ監督がすでにどんな対策を打っているのか、その考えはどこにあるのかを見てみよう。

日曜夜の試合から一夜明けた月曜、ユヴェントスは休日にはせず、すぐにトレーニングを再開した。ラツィオ戦に出場した選手たちは1日、疲労を抜くためのトレーニングだけに終わったが、2日朝には全員がピッチに戻っている。例外はフェリペ・メロとジエゴだ(両選手はジムで別練習だったが、リヴォルノ戦には間に合うと見られる)。非公開での練習は続いているが、すでにチーロ・フェッラーラ監督の練習とはいくつか違う点が窺えている。ザッケローニ監督はボールのない動きや走力練習など、激しいトレーニングを課した。最大の目的は、全体的なフィジカルコンディションを高め、90分間を通じて走れるユーヴェを取り戻すことだ。

フェッラーラ監督と比べ、ザッケローニ監督による中盤のダイヤモンドは、より幅を持たせてある。また、F・メロのポジションはより下がり目となった。ラツィオ戦での同選手は、ディフェンスラインの前でカバーを保証し、簡単にポジションを見つけている。彼のパフォーマンスは良いものだった。一方、ジエゴは完全に自由を与えられた。2トップの後ろで自由に動き回り、相手を苦しめるためにライン間を動く。ジエゴがジムで練習している間、ザッケローニ監督が代役で起用したのはセバスティアン・ジョヴィンコだった。そしてそのジョヴィンコが、ジエゴが回復しなかった場合、リヴォルノ戦でサプライズ先発するかもしれない。

3バックはまだ正式には試されていないが、それも時間の問題だ。ファビオ・カンナヴァーロ、ニコラ・レグロッターリエ、ジョルジョ・キエッリーニによる守備ラインだ。だが、新監督は一歩ずつ進めたいと考えている。変えるための時間はあるのだ。3バックとなればフォーメーションそのものも変わる。その場合は、中盤もダイヤモンドではなくなるだろう。ザッケローニ監督が考えているフォーメーションは、ゴールマウスにジャンルイジ・ブッフォン。その前にカンナヴァーロとレグロッターリエ、そしてキエッリーニ。中盤はF・メロとモモ・シソコ(もしくはアントニオ・カンドレーヴァ)、右サイドにマルティン・カセレス、左サイドがパオロ・デ・チェッリエ(もしくはクラウディオ・マルキージオ)。攻撃陣はトップ下にジエゴと、2トップがアレッサンドロ・デル・ピエーロにアマウリと変わらない。

また、ザッケローニ監督はキャプテンのデル・ピエーロから、選手との個別会談も始めている。日に日に進め、チーム全体と話しているのだ。同監督にとって、指揮官と選手の対話は重要なものであり、だからこそ彼は全員と話をし、自身の目標と仕事の仕方を説明するとともに、選手たちに従うように求めている。選手たちはそれを聞き入れ、全面的に信頼しているようだ。