中川翔子(撮影:野原誠治)
 今年6月に発表した3作目のシングル「空色デイズ」が、オリコン・ランキングで自身最高位となる初登場3位を記録した“しょこたん”こと中川翔子(22)。5月にはアニメソングのカバーアルバム「しょこたん★かばー〜アニソンに恋をして。〜」を発表して話題を呼んだ彼女が19日、2作目のカバーアルバム「しょこたん☆かばー×2〜アニソンに愛を込めて!!」を発表した。

――6月にシングル「空色デイズ」を発売して、全国4都市で「空色デイズFes.」を開催されましたが、各地の反応は如何でしたか?

中川翔子(以降、中川):大阪も名古屋も福岡も秋葉原もものすごく熱くて、たくさんの方が集まって下さって、本当に嬉しかったですね。合計で5千人以上の方と握手したんですけど、すごく濃厚な「空色祭り」でした。特に名古屋の方が熱くてびっくりしました。今回、若い子や子供、家族連れなどたくさんの人に来て頂いて、全国各地にコスプレする人っているんだなと(笑)。

――自己最高位となるオリコン3位についてはどうですか?

中川:ランキングを気にするのは嫌なんですけど、3位なんて最高の生きた証で、一生の宝物になったので嬉しいです。3位に決まったと聞いた時に、色んな人に「ありがとうございました」ってメールして、ジャンプして転げ回って喜びました。

――「貪欲に」という言葉をよく使われていますが、3位に満足せずに次は1位を狙いますか?

中川:いや、もう結構、満足した感じが…(笑)。でも、たくさんの人に聴いてもらえたという証で、一生の勲章なので、是非また頑張りたいなと思いました。

――今回でカバーアルバムも2作目となりましたが、カバーをする際に心掛けていることはありますか?

中川:歌手の方、アニソンというジャンル、そのアニメ、ものすごく熱狂的なファンの方に対しても、翔子自身も10年以上ずっと大好きで、レコーディングの時に歌詞カードが要らないぐらいに繰り返し聴いていて、そのアニメとアニソンたちで勇気づけられていたので、この思い入れは、いちアニソンファンとしても絶対に原曲を汚すことにはなっちゃいけないという想いがありました。それでいて、モノマネでカラオケになってしまってもダメだし、アレンジし過ぎて違う曲になってしまっても嫌だし、すごく試行錯誤しました。

――“中川翔子さんらしさ”は、どのように表現されたのですか?

中川:例えば「1/2」という曲は川本真琴さんの大ヒット曲だし、皆さんはアニソンというより川本さんの曲じゃないかと思うかもしれないんですけど、翔子は「るろうに剣心」のオープニングとして捉えて。操ちゃんという元気なキャラがいるんですけど、その子の気持ちに成りきって歌ったんです。アレンジも「空色デイズ」のスタッフの方に作って頂いたので、元気なガールズロックになって。歌詞カードに無い川本さんのアドリブが結構あって、10年以上ずっと「ここは何て言ってるんだろう?」って、結局分からなかったんですけど。「じゃあ、アドリブを入れよう!」と思って、翔子ならではの単語を叫びました(笑)。そこを探してもらうのも楽しいし、「変わりすぎたら嫌だな」と思っていたんですけど全然、原曲とのアレンジの違いがすごくお気に入りで。原曲の薫りがありつつも、元気な感じになって。

――アコースティックギターがエレキギターに変わって、何よりドラムのリズムパターンが最高にカッコイイです。

中川:結構、スタッフの皆さんと悩んで大変でした(笑)。実際にスタジオでアレンジの違うものを何曲も聴かせてもらって。前回の「ロマンティックあげるよ」という曲のカバーの時も、翔子は素人のくせに「お願いだから、ここの音だけは入れて下さい!」とか言ったりしちゃって。今回も「原曲のこの音は残して、でも違う楽器でなんとかなりませんかね?」みたいな。分からないけど、アニソンへの強烈な愛だけで色々と言ってしまいました。

――昨年7月の「Brilliant Dream」から数えると今回で5作目になりますが、作品を重ねるごとに意見を言う機会も増えましたか?

中川:そうですね。アニソンカバーの時にかなり(笑)。今回は「かばー×2(かばーかばー)」と読むんですけど、2(ツー)というよりも全く新しいアニソンカバーという感じで、前作と全然違った雰囲気になっていると思います。アニソンとしても、普通に曲としても、どちらでも聴ける、色んな聴き方ができるなという曲を集めました。皆さんのリクエストの曲をもとに選ばせて頂いたということもあるので、かなり名曲揃いだと思います。