先週末からティエリ・アンリがアーセナルを退団しバルセロナに移籍する、との憶測がさかんに報じられたが、これまでアンリ本人も代理人も一貫して報道を否定してきた。ただしアンリの否定の仕方は、「現時点ではアーセナルの選手。今後については何の決定もしていない」と含みを残したものだった。

 14日には、フランスのレキップ紙が「アーセナルとバルセロナがパリで交渉を開始」と伝えている。すでにアーセナルのベンゲル監督がバルセロナ首脳陣と会った可能性もある。交渉の争点は移籍金の額だとされる。アンリのバルセロナへの移籍は昨年も報じられたが、同紙によると、今年はもっと現実味を増している。アンリが信頼を置くアーセナルの副会長デイン氏が辞任したことに加え、クラブはエミレーツ・スタジアムの建設に伴い4億1500万ユーロ(約679億円)の債務を負っているためだ。

 レキップ紙は、アーセナルがアンリ放出によって3000万ユーロ(約49億円)の移籍金を得られるのであれば、負債を抱えながらも複数の大物選手の獲得が可能になると指摘している。バルセロナのサミュエル・エトーもターゲットのひとりだ。