シンガーソングライターのLOVEがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「LOVE CONNECTION」。12月19日(水)の放送では、レギュラーコーナー「毎日新聞 PRESENTS NEWS CONNECTION」に、毎日新聞 夕刊編集部の田村彰子さんが登場。「PTAと男性」をテーマに、今PTAに起きている変化を解説してくれました。


※写真はイメージです



LOVE:今日のテーマは「PTAと男性」ということですが、これは?

田村:まずは、何かと話題の学校と保護者の組織、PTAですが、ちょうと今、会長や副会長などの本部役員を選ぶシーズンなんです。そのPTAを“母親の仕事”としてきた時代は長く、PTAジャーナリストの大塚玲子さんは、「家事・育児の分担が進みつつある社会で、まったく分担が進まない、ある意味“聖域”」だと表現しています。我が家も夫に家事・育児の分担を厳しく要求してきたのですが、確かに、なぜかPTAだけはつい私がやってきたんですね。

保育園では、保護者会で父親の姿をよく見るのですが、小学校のPTAではさーっといなくなるんです。その理由の1つとして、PTAは平日昼間を中心に活動していることが挙げられます。そのため長い間、典型的な“母親社会”でしたが、最近は父親の参加も増えてきたんです。

LOVE:男性がPTAデビューしているんですね。

田村:しかし、PTAデビューをしたものの、職場などの「自分のまわりの世界とは違う」と戸惑う父親は多いようです。例えば、仕事のノリで「1杯飲みに行きましょうか」と声をかけたところ、ほかの役員の母親から「男女が夜に集まってお酒を飲むなんて、規律が乱れます」と一喝されたとか。そのため、PTAの集会で居場所をなくし、寝ている父親の姿を見ることもあります。

大塚さんも、「参加している父親たちは、男女雇用機会均等法施行直後の女性のように、集団の蚊帳の外に置かれている気持ちを味わっているはず」と言っています。そして、「徐々に会社に足場を築いた女性たちのように粘ってほしい」とエールも送っています。

LOVE:家庭での奥さんのエールも必要になってきますね。

田村:母親たちも、意識して父親たちに門戸を開くことが大事です。大塚さんは「あえて空気を読まない男性にどんどん入ってもらうことによって、閉鎖的な空気が変わるかもしれません。男女とも、もっと参加する形の選択肢が増えればいい」と話していました。

LOVE:なるほど。

田村:さんざん指摘されているように、PTAにはデメリットもあります。しかし、地域に知り合いが増える、子育てに必要な地元情報などを得られるといったメリットもあります。自分にとって何がメリットとなるかは、父親と母親でも違うはずです。だから、参加するかどうかはそれぞれが決めればいいこと。父親は「俺は嫌だけど、妻がやってくれるならいい」と、母親に押しつけて思考停止している場合ではないのではないでしょうか。

女性の社会進出に伴い、家事・育児の分担が進む現代。男性も今一度、PTAについて真面目に考えてみてもいいのかもしれません。

<番組概要>
番組名:LOVE CONNECTION
放送日時:毎週月〜金曜11:30〜13:00
パーソナリティ:LOVE
番組Webサイト: http://www.tfm.co.jp/love/