中国では人通りの多い交差点や駅、さらには1軒ごと店に入って物乞いをする人の姿を見かける。年齢、性別、方法も様々で、なかには悲しげな音楽を流し、自身の境遇を説明したポスターを掲げ、路上に座り続ける家族もいる。(イメージ写真提供:123RF)

写真拡大

 日本を訪れる中国人観光客が増加し、日本について知る機会が増えると同時に、訪日したがゆえに別の疑問が生じるということもあるようだ。中国メディアの快資訊は21日、「日本ではなぜ物乞いをする人の姿を見ないのか」と問う記事を掲載した。

 中国では人通りの多い交差点や駅、さらには1軒ごと店に入って物乞いをする人の姿を見かける。年齢、性別、方法も様々で、なかには悲しげな音楽を流し、自身の境遇を説明したポスターを掲げ、路上に座り続ける家族もいる。中国では物乞いをする人を見かける機会が多いゆえ、日本を訪れた中国人は、「日本では人で賑わう繁華街ですら物乞いをする人の姿は全く見かけない」ことに驚くという。

 記事は、日本にも路上生活する人はいるが、こうした人びとと中国の物乞いの最大の違いは「日本の路上生活者はお金を稼ごうとしないこと」と主張。中国で物乞いをする人は、喧騒や人の視線をものともせず1日中ひたすら続ける。なかに相当の金額を集め、物乞いで家まで建てたという強者もいると言われる。

 一方、日本の路上生活者について「手続きをすれば生活保護を受けることができるはずなのに、それを拒否し、拾い集めた瓶や缶で得る収入を糧に路上で生活することを自ら選択している」と主張。路上生活を余儀なくされた原因は様々だが、「彼らは社会に束縛されず、社会から離れた静かな生活を好むようだ」と主張した。

 また、日本の路上生活者が物乞いをしない理由は「武士道の精神」にあると指摘し、「日本人は働かずに物を得る事を最も軽蔑するので、周囲の支持は期待できない」と説明した。それゆえ「路上生活は彼ら自身の信念に基づく選択なのだろう」と主張した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)