台北市の中心部にある「華山草原」=2017年1月撮影

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(台北 19日 中央社)台北地方検察署(地検)は18日夜、台北市内の空き地にある小屋で女性(30)の首を絞めて殺害し遺体を切断、遺棄した疑いが持たれている容疑者の男(37)の勾留を台北地方法院(地裁)に請求した。台北地裁は男が逃亡、罪証を隠滅する恐れがあるとして、同日中にこれを認めた。女性の殺害、遺体切断が行われた空き地は「華山草原」と呼ばれ、市の都市再生計画の一環として民間団体に貸し出されており、市は容疑者と団体の関係を調査している。

台北市警察局中正第一分局の汪大宇・副分局長によると、今月3日、被害者の女性の家族から捜索願いが出された。女性は先月31日、出掛けると言って家を出た後、姿を消したという。警察は17日、捜査線上に浮上した男を呼んで事情聴取したところ、男は犯行を認めた。

市警によれば、男は先月31日、女性と華山草原の小屋で酒を飲んでいたところ、性交渉を求めたが拒否され、殺害に及んだ。今月3日、遺体を切断、ポリ袋に包んで台北市や新北市の山地に遺棄したと男は供述している。遺体は18日夜、全て発見された。女性とは先月下旬、フェイスブックを通じて知り合ったという。

台北市政府は空き地を活用して地域活性化や文化活動を促進しようと、2013年から華山草原の借用申請を受け付けている。芸術展示や映像撮影などの用途で使用できるとされている。華山草原は市中心部にあり、付近には観光スポット、華山1914文化創意産業園区などがある。市は事件が起きたことについて「非常に遺憾だ」としている。

(黄麗芸、王揚宇、陳妍君/編集:楊千慧)