店頭に並ぶ「ゆかり」「あかり」「かおり」=みっけ@駅メモ(@kkk_ekmm)さん提供

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 赤しそのふりかけ「ゆかり」のそばに「あかり」「かおり」という名前のふりかけが並ぶ写真がSNSで拡散され、「まるで3姉妹だ!」「擬人化したくなりますね」「ゆかり以外見たことないから、どっちも気になる」などと話題になっています。命名の由来や反響を製造元に聞きました。

リニューアルでより「3姉妹」らしく

「ゆかり」は三島食品(広島市)が1970年に発売したロングセラー商品です。「梅干しの色付けにも使う赤しそを使ったふりかけはできないか」と試行錯誤を重ね、製品化。紫色が「ゆかり(縁)の色」と呼ばれることや、「ご縁を大切にしたい」との思いから「ゆかり」と命名しました。一方、「かおり」は1984年、「あかり」は2010年に発売。「かおり」は青じその色と香りを生かしたふりかけ、「あかり」はマダラの卵「まだらこ」を唐辛子などでピリ辛に味付けしたふりかけです。

 三島食品の広報担当者に聞きました。

Q.「あかり」と「かおり」の名前の由来を教えてください。

担当者「『あかり』は、三島食品が福岡で出店していた総菜店『あかり』の名前を引き継ぎました。ほっとする我が家の『灯(あか)り』を意味しています。『かおり』は、青じその『香り』が良いので、そこから命名しました」

Q.女性の名前みたいですね。

担当者「『ゆかり』の姉妹品をイメージし、覚えてもらいやすいように同じ3文字にしました。さらに、丸みがあり、優しさを感じられる平仮名にした結果、女性の名前のようになりました」

Q.この3商品は、店頭で一緒に並べて売られることが多いのですか。

担当者「『ゆかり』に比べて他の2商品は取り扱い店が少なく、並べて販売されるケースはあまりありません。しかし、ネットで『3姉妹』として話題にしていただいた結果、並べて販売していただける店舗が増えました」

Q.「3姉妹のようだ」と言われることを、どのように思われますか。

担当者「商品に親しみを持っていただけて、うれしく思っています」

Q.「あかり」と「かおり」は2018年3月にパッケージデザインをリニューアルしたそうですが、デザインが「ゆかり」と似ています。意図したものですか。

担当者「3姉妹として、より親しみを持ってもらえるようリニューアルしました」

Q.3商品には、ペンスタイルの容器もあるそうですね。

担当者「当時の社長が『ゆかり』を小瓶に入れて持ち歩いていたのですが、かさばるため、資材担当者が見つけてきたペンスタイルの容器に入れていました。ある店で、スーツの胸ポケットからペンスタイルの『ゆかり』を取り出し、焼酎のお湯割りに入れたところ、同席の女性たちに大ウケ。その時、『これはコミュニケーションツールになる』と社長が確信して商品化しました」

Q.今後も、女性の名前のような新商品が誕生する可能性はありますか。

担当者「今のところ予定はありませんが可能性はあります。以前、業務用で『しおり』という商品がありました」