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 11日に行われた新日本プロレス福岡国際センター大会で、試合を終えたケニー・オメガに、来年1月4日東京ドーム大会での対戦が決定している“世界のスーパースター”クリス・ジェリコからビデオメッセージが流される。

「どちらが世界最高か決めよう。首を洗って待っていろ」

 ジェリコが挑発する言葉をゆっくりと連呼し、メッセージは終了。場内が暗転すると、ケニーの背後にジェリコの姿が!ケニーが気づいたと同時にコードブレイカーを炸裂させてケニーはKO。ジェリコは攻撃をさらに続けて、ケニーが持っていたIWGP USヘビー級王座のベルトで頭を殴打すると大流血。ジェリコは傷口にパンチの連打から再びコードブレイカーでケニーを葬り、ヤングバックスが救出に入ったところで退散。“ALPHA CLUB JERICHO”のタンクトップを着たジェリコは、バックステージでも灰皿をぶちまけるなど大荒れで、ノーコメントのまま、待たせたタクシーで会場を後にした。

 翌12日。前日の結果を受けて新日本プロレスは、1.4ドーム大会でのIWGP USヘビー選手権試合<王者>ケニー・オメガ 対 クリス・ジェリコ<挑戦者>を、ダブルメインイベント第1試合として行うことを発表。ダブルメインイベント第1試合とはいえ、新日本プロレスの東京ドーム大会の歴史を紐解いてみても、外国人同士の対決(しかも初対決)がこのポジションで実現するのは画期的なこと。ダブルメインイベント制に異を唱える内藤哲也や、1.4ドーム大会では8大会ぶりにラスト2試合から漏れた棚橋弘至の心中は穏やかではないだろうが、新日本プロレスのナンバーワン外国人と、今世紀に入ってWWE以外のリングで試合をしていない世界のスーパースターとのドリームマッチは、世界中に新日本プロレスの名を轟かせる大チャンス。世界戦略を掲げている新日本にとって、年間最大のビッグマッチの“サブトリ”に相応しいカードである。

 福岡から一夜開けた都内の明治記念館では、前日のダメージがまだ残る包帯を巻いたチャンピオンのケニーから会見に臨み、「WWE 対 新日本プロレスということも、もう一切関係ない。これは二人の真の男が、どちらかが最強かを決める闘いになる。とても大きな人生を賭けた勝負になる。ダブルメインイベントと発表があったが、メインイベントを獲得したナイトーにとって大切な一日を台無しにするかもしれない。これはもう個人の闘いではない。自分がここで犯したミスがあるとすれば、自分自身のクリス・ジェリコに対する尊敬の念というものを見せてしまったことだ。もう人としてのクリス・ジェリコに尊敬の念を持つことはできないね。クリス・ジェリコ、おまえは“真のケニー・オメガ”を覚醒させた。まだ、新日本プロレスに来てからは見せたことがない“真のケニー・オメガ”をここで見せることになるだろうな」とジェリコへの思いを断ち切り、今まで新日本マットでは見せたことがない姿を見せることを予告して、会見を切り上げた。

 続いて、ジェリコが登場。前日とは打って変わり、落ち着いた口調で「昨日、すべての想いはリングの上でぶつけたつもりだよ。あの攻撃で自分自身も満足したし、自分がどれだけケニーよりも上回っているか?ということがよくわかった。そして、あの光景を見た誰もが自分自身の力を理解しただろう」とコメント。そして、質疑応答に移り、話し始めようとした瞬間、隙をつく形でケニーがジェリコを襲撃。頭部への攻撃を気にしていたジェリコだが、会見に使われた机をひっくり返してケニーに当てるなど一歩も引かず、ジェリコとはかつて日本でタッグ王者を戴冠している外道、ロッキー・ロメロ、タイガー服部レフェリーが2人を分けると、ケニーは退場。怒り心頭なジェリコは司会者のマイクを強奪。