小森はるか+瀬尾夏美「波のした、土のうえー置き忘れた声を聞きに行く」2014年
映像 24分

2017年9月22日(金)から10月9日(月・祝)まで、横浜市民ギャラリーにて「新・今日の作家展2017 キオクのかたち / キロクのかたち」が開催されている。新進作家の作品を紹介し、現代美術の動向を紹介および考察する「新・今日の作家展」の第2弾。土地や歴史の調査、人々へのインタビューなど、自己の外部にあるものや過去の事物との接触を制作過程に取り入れて作品を発表する作家を紹介している。会期中無休、入場無料で、時間は10:00〜18:00(入場は閉館30分前まで)。

本展では、自らのルーツを探究する久保ガエタン氏、東日本大震災の被災地に身を置いて活動を始めた小森はるか氏+瀬尾夏美氏、各地の鯨にまつわる物語を収集する是恒さくら氏、出身地の広島や国内の被災地域を撮影する笹岡啓子氏の4組5名が出品している。関心を向ける対象や制作手法はさまざまだが、いずれも真摯に記憶や記録に向き合って自らの作品の意味を問いながら制作している作家だ。

久保ガエタン氏は母方の母国であるフランスでリサーチを行って新作インスタレーションを発表し、小森はるか氏と瀬尾夏美氏は映像や絵画、テキストで展示を構成。是恒さくら氏はこれまで2冊刊行しているリトルプエス「ありふれたくじら」の新作2冊を初公開し、笹岡啓子氏は広島を撮影した「PARK CITY」の新旧作を広い空間に展示している。


久保ガエタン「僕の体が僕の実験室です。あるいはそれを地球偶然管理局と呼ぶ。」展覧会風景 / 2017年
Courtesy of the artist and Kodama Gallery


是恒さくら 原画刺繍「ありふれたくじら」Vol.1(部分) / 2016年
布、糸 / 撮影=根岸功


笹岡啓子「PARK CITY」2016年
(C)Keiko Sasaoka

■期間:
2017年9月22日(金)〜10月9日(月・祝)

■開催場所:
横浜市民ギャラリー 展示室1、B1
神奈川県横浜市西区宮崎町26-1

■問い合わせ先:
横浜市民ギャラリー
tel. 045-315-2828
url. http://ycag.yafjp.org/