SNSの「友達申請」に困ったことはありませんか?

「学歴・頭のIQ」で、「仕事能力」は判断できない。仕事ができるかどうかは、「仕事のIQ」にかかっている。

『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(ミセス・パンプキンとの共著)が合わせて21万部突破の大ベストセラーになった「グローバルエリート」ことムーギー・キム氏。

彼が2年半の歳月をかけて「仕事のIQの高め方」について完全に書き下ろした最新刊『最強の働き方――世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓』が、発売と同時に5万部を超えるベストセラーになっている。

本記事では、ムーギー氏が「世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ教訓」の数々を、『最強の働き方』を再編集して紹介する。


「友達申請」で迷惑していませんか?

「うわー、また恐ろしいフェイスブック申請がきた! 俺の私生活、丸裸やっちゅーねーん!!」

フェイスブックのおかげでさまざまな人との接点を持ちやすくなった反面、あまりにもさまざまな人から「友達申請」が来て困惑している人も多いのではなかろうか。

たとえば私の場合、著作や記事を発表するたび、あるいは会合に出るたびに、ありがたいことに多方面からフェイスブックの友達申請をいただく。

しかし、基本的にプライベートで会ったことのある仕事や学校関係の友人でなければ、さすがに恐ろしい。

そこでプライベートのアカウントではなく、仕事用公式アカウントをもっている人も多いものだ。ところがなかには、それでも承認するのが恐ろしくなる、さまざまな「二流のフェイスブック申請」が世の中に横行している。

「学歴や頭のIQ」と、仕事ができるかどうかの「仕事のIQ」は関係ない。フェイスブックの使い方ひとつ、特に友達申請の仕方ひとつに「二流の人の恥ずかしい習慣」はもろにあらわれてしまうものだ。

それでは、フェイスブックの友達申請の仕方ひとつに、二流の人のどんな人間的欠陥があらわれるのか。たかだか1回の友達申請で、どのような恥ずかしい欠点がバレてしまうのか。早速、紹介していきたい。


私が受けた「驚きの友達申請」


フェイスブックの友達申請でバレる二流の人のひとつ目の欠点は、人としての「基本的な礼儀」をわきまえているかどうかである。




「できればお近づきになりたくない」申請とは?


1.「礼儀の有無」がバレる

世の中には、とにかく無言で友達申請をしてくる人たちがいるが、これは恐ろしい。

なかには外国人の綺麗な(というかセクシーな)プロフィール写真を見て、明らかに悪用されそうな申請にも飛びつく「三流のフェイスブック・ユーザー」が多いのは驚きだが、せっかく著作や記事などを読んで申請してくださる方のリクエストを、むげにスルーするのは気が引けるものである。

せめて、簡単な自己紹介があれば心理的ハードルも下がるというものだ。しかしなぜか、フェイスブックの申請を無言で送ってくる人が多い。まったく自己紹介もなく「友達になりませんか?」などと来られると、「この人は、基本的な礼儀をわきまえているのだろうか?」と不安になるものである。

これに対し、わざわざメッセージで丁寧なごあいさつをくださる方は「礼儀がしっかりしているな」と安心できる。フェイスブックの申請方法ひとつで、その人の「基本的な礼儀感覚の有無」がものの見事にバレてしまうのだ。

2.「プレゼン力の有無」がバレる

次に友達申請でバレるのが「プレゼン能力の有無」である。

私が受け取るさまざまな友達申請メッセージの中には、「できればお近づきになりたくない」と思わせるものも少なくない。

たとえば、「おカネはないですが、時間はあります。友達になりませんか?」「今まであなたの本を読んだことはないですが、立ち読みしてまぁまぁ面白かったです。今度、図書館で読んでみようと思います。よかったらお友達に……」などの、まったく「お近づきになりたい」と思わせない、逆効果な自己PRを送ってくる人が少なくない。

おまけにこういう人は、プロフィール写真が実に怪しいものだ。変な帽子を被っている程度なら可愛いほうで、下手したら戦国時代の兜をかぶって、刀を振り回している写真で友達申請をしてきた人もいる。

当然のことながら彼らの視線の焦点は合っておらず、大きな大きな口を開けている。

こういう「二流のフェイスブック申請」しかできない人は、ネットの世界だけでなく実世界でも、自分の打ち出し方をしばしば間違っているものだ。

相手が「この人と友達になりたい」と思えるような“自分の強み”を伝えずに、逆に「この人と深入りしたら、えらいことに巻き込まれそう」と警戒させてしまう人は、SNSでも実世界でも、永遠に二流のプレゼン能力しかもっていないことがバレてしまうものである。


「職場の人」に友達申請してませんか?


3つ目に強調したいのが、フェイスブックの友達申請で「人間関係の距離感に対する、配慮の有無」がバレるということである。

3.「人間関係の距離感への、配慮の有無」がバレる

これはひとつ目の「礼儀の有無」の要素も絡んでくるが、二流の人は、対人関係において、その距離感を大いに間違っているものだ。たとえば、会ったこともない最初のメッセージで、いきなり「仕事上のコラボ」などを要請されるのも、それはそれは怖いものがある。

なかには、謎の投資案件を持ち掛けてきて、「ムーギーさんなら何とかしてくださるのではと思い……」などと、数億円単位の出資を持ち掛けてくる、怪しげな人もいた。




「職場の人の友達申請」は距離感を見誤っている


このような「知らない人からの二流のフェイスブック申請」は無視すればいいが、困るのは「よく知っている人からの、人間関係の距離感を見誤った、二流のフェイスブック友達申請」である。

なかでも、今働いている会社の上司や、仕事上のお客さんから友達申請が来るのは気づまりなものである。

職場ではプロフェッショナルな態度を保っていても、プライベートのSNSではいまだに、気の置けない友達との楽しいパーティの模様や、愛する恋人とのデートの模様、はたまた出張中にちょっぴりさぼって地元のご当地料理を楽しんでいる姿を、ついうっかりフェイスブックにアップしてしまうものではなかろうか。

こういうときに、「会社の上司や仕事仲間に見られている」と思うと、事情は変わってくる。

SNSにアップできる写真が、自分が資料を作成している姿や、「今の会社の上司には、本当にお世話になっている。感謝」「お客さんのために、今日も頑張るぞ!」などといった、それはそれは恥ずかしい恥ずかしい大本営発表に成り下がってしまうのだ。

フェイスブックの友達申請をするときは、「あなたにプライベートを公開することに相手がためらいを感じないか」「個人的な楽しみの空間を侵害する存在になっていないか」に配慮するのは、一流のビジネスパーソンとして当然であろう。


では「一流の秘訣」は?


それでは、「一流のフェイスブックの友達申請」とはどのようなものなのか。




腰が低く、「奥ゆかしい一言」をつけていますか?


ここで論じてきた、「自己紹介やあいさつといった最低限の礼儀」「相手に警戒感を抱かせないスマートな自己プレゼン」そして「相手との距離感への配慮」は当然として、以下では追加的に、「一流のフェイスブック友達申請方法」について、2点に絞って論じてみよう。

1.偉い人からの申請なのに、腰が低い

まずフェイスブック友達申請で光栄なのが、自分が尊敬している人、ないしこちらからお近づきになりたい人から、申請が送られてくるときである。

しかも、こういう「一流の友達申請者」は、申請する相手が自分より若く未熟な人でも、それはそれは丁寧なものだ。一流の彼ら彼女らは、褒め言葉とあいさつとともに、「よかったらFBでつながってください」とご丁寧な一言を添えてくださる。

「一流のフェイスブック友達申請」とは、相手への敬意が随所にあふれているものなのである。仮に相手が自分より若く、自分のほうがいわゆる「社会的ポジション」が高くても、おごることなく敬意あふれる友達申請をしなければならない。

さもなければ、フェイスブック上のみならず、日常生活のあらゆる場面で、年功序列型で高圧的な、恥ずかしいコミュニケーションしかできないことがバレてしまうだろう。

2.偉くなくても、「迷ったのですが……」と奥ゆかしい一言がある

友達申請の中で、「この人はいい人や!」と膝を叩いて踊りたくなるのが、「いきなり友達申請して失礼ではないかと逡巡しましたが、もしご迷惑でしたら無視してください」などと、奥ゆかしい一言が添えてあるケースである。

このような謙遜の一言を添えてくる人は、十中八九お近づきになって差し支えない。へりくだり、相手を高めたあいさつをするのは、日本文化の礼儀正しい伝統にのっとった、すばらしい美徳である。

「一流、二流」などという偉そうなトーンの記事を発表して毎回炎上している私がこんなことを書いたところで、「へりくだって相手を高めよ、とは笑止千万だ!」と唾棄されてしまうかもしれない。

しかし、私も実は、「自分こそ三流なのに、人さまに一流、二流などとランク付けして申し訳ない」と心の中では恥ずかしく思っていることを申し伝えつつ、「二流のフェイスブック友達申請」がこの世の中から少しでも減ることを、心底願う次第である。




『最強の働き方――世界中の上司に怒られ、凄すぎる部下・同僚に学んだ77の教訓』

ムーギー・キム氏が2年半かけて書き下ろした「働き方」の教科書。一流の「基本」「自己管理」「心構え」「リーダーシップ」「自己実現」すべてが、この1冊で学べます。


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