あらゆる声が可視化された時代は、誰もが他人の眼差しを意識することになる。陽キャ・陰キャ、1軍・2軍といったカテゴライズを多くの人が意識するし、その上位カーストの人ですら「しょせん学校の人気者レベル」といったさらに外からの評価にも晒される。『恋だの愛だの〜君は僕の太陽だ〜』(辻田りり子/白泉社)(以下『君は僕の太陽だ』)の主人公・山田丈之進は、そんな時代の等身大といえるキャラクターだ。Amazonで『恋だ