朝鮮半島では、かつて「書堂」と呼ばれる日本の寺子屋に相当する私学校が子どもの教育を担っていた。漢字の基礎教材とされていた「千字文」を諳んじるところから始まり、「童蒙先習」「小学」「四書」などを使って字の書き方、詩の読み方のみならず、人の道を教わった。また「算学啓蒙」という書を使い、数学を学んだ。ただ、これらの教育は男子偏重が著しく、女子は諺文(オンムン、ハングル)を習う程度だった。19世紀末から近代