【K-POP】2AMに囁かれる「解散」疑惑…裏に事務所社長の冷遇あり
春は別れの季節……というが、K-POP界隈でも様々な「別れ」があった。
日本でも「野獣アイドル」として人気の高い6人組男性グループ2PMは、デビューからの所属事務所JYPエンターテインメント(以下、JYPE)と再契約し、4枚目のアルバム『2PM OF 2PM』も4月15日に発売される。
一方、同じ時期にデビューした4人組男性グループ、2AMのメンバー・スロンはJYPEとの契約期間満了の後に人気俳優が多く所属する「sidus HQ」と専属契約を結び、歌手より俳優業にシフトする模様。
2AMの他のメンバーも「契約再履行なし」だとか「他の事務所と契約」だとかバラバラな動きを見せており、「ソレって、やんわり解散では?」という状態になっている。
華やかな2PMとどこか不遇な2AM思えば、2AMはデビュー時からほんのり不遇だった。
2PMと2AMはそれぞれ、「1日の中で最も活動的な午後2時に聞きたい音楽」をコンセプトにしたダンスパフォーマンス(と顔)が中心の2PMと、「今日1日を振り返る深夜2時に聞きたい音楽」をコンセプトにした歌唱力重視の2AMに分かれている。両グループのメンバーは、元はJYPEの練習生になるべくMnet(韓国のテレビ局)の新人育成番組『熱血男児』に出演していた仲間同士。……なのだが、一貫してJYPEから作品をリリースしている2PMに比べ、2AMはレーベルがコロコロ変わるわ、日本デビューも2PMより1年遅いわで、若干“放置されている感”が漂っていたのである。
確かに、2PMは器械体操張りのダンスパフォーマンスは派手だし、デビューした2009年にMAMA(Mnet主催の音楽祭)で新人賞も獲っている。同年には、リーダーだったジェボムのバッシングからの脱退・解雇、そして納得できないファンからの粘着&大炎上という、ステージ以外での派手なパフォーマンスもあった。
それに比べれば、ビジュアルよりも歌唱力に力が入っている2AMは、歌は非常に上手いがステージは地味である(ちなみに、2PMに比べて衣装も至って普通。いろんな意味で安定の地味さがある)。
JYPE社長は“潮目”が読めない?しかし、たまたま2PMが売れているものの、JYPEの社長であり、歌手兼プロデューサーのパク・ジニョンがそもそも“潮目”が読めない人なのでは? という気がしないでもない。
JYPEが売り出し、韓国でのガールズグループのヒットの先駆けとなった5人組女性グループWonder Girlsは、2007年のデビューからして若干ゴタゴタしていたが、2009年『Nobody』(英語版)でビルボード・ホット100チャートの76位を記録した(ビルボード・ホット100へのランクインは韓国人歌手として史上初の快挙ではあった。曲調もスタイルもモータウンの丸パクリではあったが……)。
しかし、アメリカ進出のゴリ押しで韓国芸能界から消え、しかもアメリカでもパッとせず、帰国した頃にはすっかり人気も低下。そして、日本でももうK-POPが下火となっていた2012年に「今さら?」感が溢れる日本デビュー。結果として、話題にもならなかった……と可哀想なヒストリーを持つ。これぞパク・ジニョンの「潮目の読めなさ加減」を象徴する過去ではないか。
ほかの歌手の成功を素直に喜べない?地味とは言っても、2AMのリーダーのチョグォンは、人気歌手同士が仮想夫婦になって一緒に生活する韓国MBCのバラエティ番組の『私たち結婚しました』の中で、Brown Eyed Girlsのガインと“アダムカップル”の名前で親しまれ、ファン投票によって同番組の“歴代最高の夫”として選ばれるなど、お茶の間の人気を博していた。また、ほかのメンバーもそれぞれMCや俳優に勤しんでおり、決して人気がなかったわけではない。
どうにも、自身も現役の歌手であるパク・ジニョンにとって、いくら自分の事務所の所属であっても他の歌手の成功は素直に喜べないのか?……と邪推したくなる。「韓国の小室哲哉」と呼ばれるパク・ジニョン。MVなどでもいちいち“出たがり”な姿を見るにつけ、そう思わずにはいられない。
(文/ヨコヤマユー子)