大沢たかお&石原さとみ、夢のようなアフリカロケを振り返る
映画『風に立つライオン』の企画・主演を務めた大沢たかおと、共演の石原さとみが、濃密で刺激的なアフリカロケを振り返った。
本作は、シンガー・ソングライターのさだまさしが、ケニアで医療活動に従事した実在の日本人医師を歌った楽曲「風に立つライオン」に基づく映画。かねてより大沢はこの曲の映画化を熱望しており、その思いを受けて、さだは主人公の航一郎に大沢をイメージして原作小説を執筆した。映画化にあたって、大沢は俳優としてだけでなく企画段階から参加するという熱の入れようだ。
大沢演じる航一郎の右腕となる看護師・和歌子を演じた石原は、ロケ先であるアフリカのケニアで初めて大沢と対面。渡航前、不安を抱える石原に監督の三池崇史は「アフリカで大沢たかおに会えば大丈夫!」と言い切ったという。「正直、大沢さんがどんな方なのかも全然わからないのに監督からそう言われて多少戸惑いはありました。でも、本当に言われた通りだったんです。現地に着いて、大沢さんにお会いして、同じ時間を過ごしていたら悩んでいたことすら忘れるぐらいでした」と石原は異国の地で“マジック”にかかった驚きを吐露。
現場では俳優としてブレることはなかった大沢だが、作品が出来上がった途端、「企画」の重みがのしかかってきたという。「共演者、監督は撮って良かったと思っているだろうか。さださんは小説を書いて、曲を書いて良かったと思っているだろうか」とエンドロールを見たときに恐怖に襲われたことを明かした。そんな彼を救ったのが三池監督、さだ、そして、石原の言葉だった。
石原は「ちゃんと心が動いて、涙が出て、一人の人間として、影響を受けるような時間を過ごせました。本当に幸せなことですし、参加できて良かったです」と本作に関わった喜びをストレートに語り、大沢を感激させた。
そんな彼女を大沢も「現場に入ってきた瞬間から和歌子だった。一緒にいてすごく楽しかったし、本当に感謝しています」と絶賛。アフリカで過ごした時間は二人にとって、とても貴重なものとなったようだ。(取材・文:高山亜紀)
映画『風に立つライオン』は3月14日より全国東宝系にて公開