人気を分ける両雄のiPhoneとXperiaはどこが違うのか?それぞれが目指す未来とアプローチ
今や日本国内の人気スマホといえばiPhoneとXperiaが双璧だろう。
最新モデルiPhone 6シリーズとXperia Z3シリーズは、ともに国内3キャリアで取り扱わることもあって、何かと比較されるライバル同士だ。
国内シェアはiPhoneが圧倒しているが、XperiaはiPhoneから乗り換えるユーザーもいるほど、iPhoneのライバルといえるだけの人気を集めている。
ところで、この両雄は、なにが違い、何がこれほどユーザーを引きつけているのだろう。
iPhoneとXperiaが目指すスマホの未来は、どのようなものなのだろうか。
●iPhoneはエリート、Xperiaはノンエリート?生い立ちと成長の違い
iPhoneは、登場当初から市場やユーザーに受け入れられ、指示を受けながら手堅く、着実に成長を遂げてきた。一方のXperiaは、登場から苦難の道を歩み、試行錯誤の末、現在のポジションまで上り詰めた。
iPhoneがスマホ界のエリートもしくはキャリアとすれば、Xperiaはノンエリート、ノンキャリアとも言えるかもしれない。
初代iPhoneは、2007年6月29日に発売。日本国内では、2008年7月からiPhone 3Gが発売された。
iPhoneは、以後、iPhone 4/4S、iPhone 5/5sと新製品を発売。2014年の今年、大画面化したiPhone 6/iPhone 6 Plusを発売した。iOSも最新版はiOS8となり、共通したデザインと操作性を活かしつつ、マルチタスクや指紋認証、高解像度、大画面化など、最新機能や市場ニーズにも対応して成長を続けている。
一方、Xperia(当時はソニー・エリクソン製)は、2008年10月Xperia X1(Windows Mobile 6.1 搭載)を発売。Android OSの採用は2010年のXperia X10からとなり、日本初のAndroid 搭載のXperiaはNTTドコモのXperia SO-01Bとなる。
Xperiaは、登場からしばらく試行錯誤を繰り返してきたが、ソニー・エリクソンからソニーに母体企業がかわり、2012年発売のXperia Zにより現在のXperiaシリーズが確立した。
Android OSも2.Xから タブレット用3.Xを経て、現在の4.Xまでアップし完成度を上げている。XperiaはAndroid OS 4.xをベースに、高解像度な画面やカメラや電子決済、フルセグ、ハイレゾ音源に対応するなど高性能なードウェアとデザイン性を追求したスマホ路線を確立している。
では、最新の両者のスマホから、iPhoneとXperiaの違いをみてみよう
●誰でも使える高性能と高機能 iPhone 6が目指す未来
iPhone 6は、大画面化を実現したが、ハードウェア全体をみると、ずば抜けた高性能スマホとは少し違うという印象がある。
タイムラプスやスローもション撮影など高機能化し、さらに使いやすくなったカメラ機能だが、ハードウェア的には800万画素と1300万画素以上が主流のAndroidスマホには及ばない。また大型化したといっても、iPhone 6の4.7インチ、iPhone 6 Plusの5.5インチも、Androidスマホでは既にそれを上回るサイズの機種も登場している。
このことからも、iPhoneは、ハードウェア性能に依存したスマホを目指していないことがわかる。
では、何を目指しているのか?
そこにあるのは、高性能を誰でもが使えるスマホだ。突出した高性能でなく、実用になる高性能と高機能を、誰でもが使える道具にしようとしている姿勢だ。
押すだけでキレイに撮れる自動機能を中心としたカメラアプリや少ない操作ボタン、世界中の携帯キャリアに対応する通信方式など、iPhone1つで世界の誰でもが使えるスマホを目指しているといえるだろう。
●最高の性能、最高の品質を生み出す満足感Xperia Z3が目指す未来
Xperia Zシリーズは、Androidスマホの中でも高い性能を誇る機種だ。
単に、動作が速い、画面が大きいということはではなく、高性能なハードウェアから生み出される満足感がそこにはある。
iPhone 6の800万画素カメラに対し、Xperia Z3は2070万画素と4K動画対応。単機種でのハイレゾ音源再生に対応。またiPhoneシリーズでは実現されていない防水性能。さらに同社のプレイステーション4のリモート操作などソニー製品と連動する周辺機器といった、現時点での望める機能と品質が提供されている。
このことからも、Xperiaは、最新の技術を結集することで、新しいスマホの活用を提案、模索しているといってもいいだろう。技術の向上によりユーザーができることを広げ、新しいスマホ活用の世界を目指しているといえだろう。
このようにiPhoneとXperiaというライバル2機種が、目指しているのはスマホによる便利で利用者が満足できる世界だ。しかし、そのアプローチは大きく違っている。
iPhoneを高級なスポーツカーに例える人もいるが、実は、今のiPhoneは、とても乗り心地のよいスポーツカーになりつつある。一方、Xperiaは使いやすい乗用車のイメージから、最新の技術を搭載したスーパーカーのような乗用車になりつつある。
「万人が使う品質の良いスマートフォン」を目指すiPhone、「最高の性能を万人が楽しめるスマートフォン」を目指すXperia。この2つが目指すスマホの明日に注目していきたい。
甲斐寿憲
最新モデルiPhone 6シリーズとXperia Z3シリーズは、ともに国内3キャリアで取り扱わることもあって、何かと比較されるライバル同士だ。
国内シェアはiPhoneが圧倒しているが、XperiaはiPhoneから乗り換えるユーザーもいるほど、iPhoneのライバルといえるだけの人気を集めている。
ところで、この両雄は、なにが違い、何がこれほどユーザーを引きつけているのだろう。
iPhoneとXperiaが目指すスマホの未来は、どのようなものなのだろうか。
●iPhoneはエリート、Xperiaはノンエリート?生い立ちと成長の違い
iPhoneは、登場当初から市場やユーザーに受け入れられ、指示を受けながら手堅く、着実に成長を遂げてきた。一方のXperiaは、登場から苦難の道を歩み、試行錯誤の末、現在のポジションまで上り詰めた。
iPhoneがスマホ界のエリートもしくはキャリアとすれば、Xperiaはノンエリート、ノンキャリアとも言えるかもしれない。
初代iPhoneは、2007年6月29日に発売。日本国内では、2008年7月からiPhone 3Gが発売された。
iPhoneは、以後、iPhone 4/4S、iPhone 5/5sと新製品を発売。2014年の今年、大画面化したiPhone 6/iPhone 6 Plusを発売した。iOSも最新版はiOS8となり、共通したデザインと操作性を活かしつつ、マルチタスクや指紋認証、高解像度、大画面化など、最新機能や市場ニーズにも対応して成長を続けている。
一方、Xperia(当時はソニー・エリクソン製)は、2008年10月Xperia X1(Windows Mobile 6.1 搭載)を発売。Android OSの採用は2010年のXperia X10からとなり、日本初のAndroid 搭載のXperiaはNTTドコモのXperia SO-01Bとなる。
Xperiaは、登場からしばらく試行錯誤を繰り返してきたが、ソニー・エリクソンからソニーに母体企業がかわり、2012年発売のXperia Zにより現在のXperiaシリーズが確立した。
Android OSも2.Xから タブレット用3.Xを経て、現在の4.Xまでアップし完成度を上げている。XperiaはAndroid OS 4.xをベースに、高解像度な画面やカメラや電子決済、フルセグ、ハイレゾ音源に対応するなど高性能なードウェアとデザイン性を追求したスマホ路線を確立している。
では、最新の両者のスマホから、iPhoneとXperiaの違いをみてみよう
●誰でも使える高性能と高機能 iPhone 6が目指す未来
iPhone 6は、大画面化を実現したが、ハードウェア全体をみると、ずば抜けた高性能スマホとは少し違うという印象がある。
タイムラプスやスローもション撮影など高機能化し、さらに使いやすくなったカメラ機能だが、ハードウェア的には800万画素と1300万画素以上が主流のAndroidスマホには及ばない。また大型化したといっても、iPhone 6の4.7インチ、iPhone 6 Plusの5.5インチも、Androidスマホでは既にそれを上回るサイズの機種も登場している。
このことからも、iPhoneは、ハードウェア性能に依存したスマホを目指していないことがわかる。
では、何を目指しているのか?
そこにあるのは、高性能を誰でもが使えるスマホだ。突出した高性能でなく、実用になる高性能と高機能を、誰でもが使える道具にしようとしている姿勢だ。
押すだけでキレイに撮れる自動機能を中心としたカメラアプリや少ない操作ボタン、世界中の携帯キャリアに対応する通信方式など、iPhone1つで世界の誰でもが使えるスマホを目指しているといえるだろう。
●最高の性能、最高の品質を生み出す満足感Xperia Z3が目指す未来
Xperia Zシリーズは、Androidスマホの中でも高い性能を誇る機種だ。
単に、動作が速い、画面が大きいということはではなく、高性能なハードウェアから生み出される満足感がそこにはある。
iPhone 6の800万画素カメラに対し、Xperia Z3は2070万画素と4K動画対応。単機種でのハイレゾ音源再生に対応。またiPhoneシリーズでは実現されていない防水性能。さらに同社のプレイステーション4のリモート操作などソニー製品と連動する周辺機器といった、現時点での望める機能と品質が提供されている。
このことからも、Xperiaは、最新の技術を結集することで、新しいスマホの活用を提案、模索しているといってもいいだろう。技術の向上によりユーザーができることを広げ、新しいスマホ活用の世界を目指しているといえだろう。
このようにiPhoneとXperiaというライバル2機種が、目指しているのはスマホによる便利で利用者が満足できる世界だ。しかし、そのアプローチは大きく違っている。
iPhoneを高級なスポーツカーに例える人もいるが、実は、今のiPhoneは、とても乗り心地のよいスポーツカーになりつつある。一方、Xperiaは使いやすい乗用車のイメージから、最新の技術を搭載したスーパーカーのような乗用車になりつつある。
「万人が使う品質の良いスマートフォン」を目指すiPhone、「最高の性能を万人が楽しめるスマートフォン」を目指すXperia。この2つが目指すスマホの明日に注目していきたい。
甲斐寿憲