5月の世界卓球では31年ぶりに銀メダルを獲得した女子日本代表。石川佳純は「この5人で戦うことができて獲得できた銀メダル」と、平野早矢香も「この5人誰が欠けてもメダルは獲れなかった」と語ったが、その5人の中に福原愛の姿はなかった。

大会前、左足小指の骨折により欠場を余儀なくされた福原は一体どのような気持ちで世界卓球を観ていたのか――。スポーツドキュメンタリー「石橋貴明のスポーツ伝説・・・光と影」(TBS/17日)では「25歳福原愛の光と影」と題し、福原が抱いていた複雑な心境を伝えた。

「周りから“なんで愛ちゃんが(日本代表に)選ばれてるの?”っていうふうに言われているようで辛い時期もあった」。女子卓球界の第一人者と思われがちだが、2012年まで日本一の栄冠を手にすることができず、当時の辛い心境を福原はこう振り返った。

さらに今回の世界卓球では「今出たいって思っても意味がないわけじゃないんですけど、出たいっていう気持ちだけだったら何も勉強にならないので気持ちを切り替えました」という福原だったが、複雑な想いは隠せない。

番組のカメラに対し「すごくみんながいい結果を出したら(福原は)必要ないって思われるんじゃないかなっていう風な気持ちもあって100%応援できなかったりした」と本音を吐露しつつ、「でも、佳純ちゃんもどんどん強くなって逆にどんどん(若手に)出てきてほしいって思うようになりました」と喜びも感じているという。

迫るアジア大会については「アジア大会は世界大会よりもレベルが高いと言われるくらい卓球はアジアが凄く強いスポーツなので」と復活を期す福原。世界卓球欠場で抱いた悔しさを払拭することはできるのか。