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ホクトは3月5日、「マイタケ」が花粉症の症状を改善させる可能性があることを示す研究結果を得たと発表した。

同成果は、同社 研究所と富山大学大学院医学薬学研究部 応用薬理学研究室の安東嗣修 准教授らによるもの。詳細は、3月28日に「日本薬学会第134年会」において発表される予定だ。

ホクトでは、これまでの研究にて、マイタケの細胞レベルでの抗アレルギー作用を明らかにしてきたが、今回の研究では、さらに動物レベルでのマイタケの抗アレルギー作用を明らかにするため、ブタクサ花粉を3週間皮下注射することで花粉症モデルマウスを作製し、マイタケ摂取の効果検討を行ったという。

実験では、症状により均一に群分けを行った花粉症モデルマウスたちに、その体重に応じて0.1g/kg、1g/kgのマイタケ粉末を単回経口投与し、投与1時間後に同マウスのまぶたにブタクサ花粉抽出液を注射し、引っ掻き行動と結膜の炎症状態を評価したという。

結膜の炎症は色素を尾静脈注射した同マウスにおいて、花粉抽出液注射後に結膜に漏出する色素量を測定することで評価したところ、マイタケを摂取したマウスでは眼の引っ掻き行動、また結膜の炎症の指標が有意に抑制されたという。

ちなみに、今回の動物実験で効果のあった摂取量を単純に60kgの人間に換算すると60gのマイタケを摂取したことになるとのことだが、同社では今後、人間が実際に食べて効果があることを実証するには、さらなる動物への投与試験、ヒトでの治験が必要としている。ただし、これまでの細胞実験に加え、今回の結果から、マイタケには花粉症アレルギー症状を改善する効果があることが期待できると考えられるとしている。