コミュニケーションが難しいメンバーを動かす3つの原則/柏 陽平
プロジェクトマネージャに要求されるQCD(品質およびスコープ・コスト・納期)の達成水準は、ますます厳しくなるばかりだ。
それにも関わらずプロジェクトマネージャは、外国人、メンタル不調の社員、報連相ができない社員など、コミュニケーションが難しいメンバーと協力してプロジェクトを進めざるをえない。
カギを握るのは、多様な背景や行動特性をもつメンバーを動かすための「攻めのダイバーシティ・マネジメント」だ。


難しいチームで、プロジェクトに取り組まざるをえないプロジェクトマネージャ

 プロジェクトの3つの制約条件、すなわち、QCD(品質およびスコープ・コスト・納期)の「鉄の三角形」は、近年ますます厳しくなるばかりです。QCDはトレードオフの関係であり、例えば、コストを下げようと思えば、スコープ(開発範囲)の縮小と、納期の延長を、考慮せざるをえません(図1参照)。















 それにも関わらず、コスト削減のみが要求され、スコープと納期は変えられない・・・という苦しい状況が、現実ではないでしょうか?

 その結果、単価の低い海外オフショア先や業務委託先、経験の浅い若手社員などを活用せざるをえません。恒常的に負荷の高い労働環境から、メンタルヘルスに不調を抱えるメンバーも出てきます。下記のようなチームメンバーが、あなたのプロジェクトにも関わっているはずです。

 ・日本語のあいまいさや文脈が通用しない、オフショア開発先の外国人
 ・プロジェクトの進め方に不慣れな、業務委託先要員や非正規社員
 ・メンタルヘルスの不調がある社員(うつ病からの復職者や予備軍、新型うつ)
 ・報告・連絡・相談ができず、勝手なやり方で仕事を進めてしまう社員
 ・協調性がなく、自己中心的な若手社員

仕事をチームメンバーに任せられず、抱え込んではいませんか?

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