13日(土・現地時間)、ブラジル・リオデジャネイロ・HSBCアリーナで開催されるUFC153「Silva vs Bonnar」。今大会のメインイベントにはUFC世界ミドル級王者アンデウソン・シウバの約3年ぶりとなるライトヘビー級マッチが組まれた。

このところ選手の負傷欠場が相次ぎ、対戦カードの変更、しかもメインカードの変更が目についてしまうUFC。6月以来のブラジル大会でもジョゼ・アルドVSフランキー・エドガーのUFC世界フェザー級タイトルマッチがアルドのバイク事故で中止、グローバー・テイシェイラと対戦を予定していたランペイジ・ジャクソンがヒジの負傷で欠場と、2つのメインカードを失う事態が発生した。

そんな危機的状況の中、試合まで約1カ月の時点で出場に名乗りを挙げたアンデウソンは、2009年のフォレスト・グリフィン戦以来のライトヘビー級マッチに挑み、TUFシーズン1の準優勝者ステファン・ボナーと3R制で対戦する。前回のライトヘビー級戦でアンデウソンはグリフィンを抜群のディフェンス能力とカウンターでKOし、その技術が階級の壁を感じさせないものであることを見せつけた。

一方のボナーは現在3連勝で、パンチで打ち合ってテイクダウンという攻防を続け、スクランブルな展開に持ち込んで競り勝つスタイルだ。距離や間合いを測り、相手の入り際にカウンターを合わせる技術に長けたアンデウソンにとって、距離を潰してコンタクトの時間を長くしたいボナーは戦いやすいタイプともいえる。それでもボナーに勝機があるならば自らのアドバンテージになりうるフィジカル&スタミナを活かすしかない。

それでも5Rでなく、3R制になっているのは、アンデウソンが3R制を望み、それだけ準備期間がなく、スクランブル発進となっている表れ。同時に打撃のみの攻防で終わったグリフィン戦で、体力的に押された場面はなく、アンデウソンのフィジカルがどこまでライトヘビー級で通用するかは未知数のまま。

両者の相性を考えれば、アンデウソンの圧倒的有利な一戦ではあるが、ボナーが15分間、フィジカルとスタミナを活かし、距離を潰し続けて判定勝ちを拾う。そんな展開も考えられるライトヘビー級&5分3RのアンデウソンVSボナー戦といえるだろう。

一方、ランペイジ欠場の煽りを受けたテイシェイラは、UFC戦績1勝2敗のファビオ・マルドナドと対戦する。ブラジル国内最強のライトヘビー級ファイターとして、5月にオクタゴン・デビューを果たした彼は、カイル・キングスベリーを肩固めで下し、前評判通りの強さを見せた。

結果的に実現しなかったが、UFC2戦目でランペイジと試合が組まれたことは、テイシェイラへの期待の高さだ。テイシェイラには代打出場のマルドナルドを確実にクリアし、次につながる内容での勝利が期待されるところだ。
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