19日(水・現地時間)、22日(土・同)にカナダはトロントのエアカナダ・センターで行われるUFC152「Jones vs Belfort」では、初代UFC世界フライ級王座決定戦が組まれ、最軽量王者が誕生する。

今年3月からマッチメイクに組み込まれるようになったフライ級(125ポンド)、その初代王座を争うのはジョセフ・ベナビデスとデメトリウス・ジョンソンだ。前者はWEC時代に、後者はUFCになってから世界王者ドミニク・クルーズに挑んだ経験のある、元バンタム級のトップファイターだ。

ベナビデスは3月の豪州大会で、日本の漆谷康宏を王座決定トーナメント準決勝で下し、早々にファイナル進出を決めた。一方のDJは同日行われたイアン・マッコール戦でポイント計算に不備が発覚し、本来はドローで延長ラウンドで決着をつけるところが、勝利から一転、会見でドロー裁定が伝えられた。

結局、6月に再戦を行ない文句なしの判定勝ちを収めたDJに対し、ベナビデスは準決勝から半年待ってこの世界戦を迎えることとなった。「フラストレーションを感じたけど、これだけ一人の対戦相手を想定して準備できたことはない」と語っていたベネビデスは、待たされた日々で自分がさらに強くなったことを強調している。

フライ級のなかでは明らかにパワフルな部類に属するベナビデスと、スピードで勝負するDJ。DJの仕掛け=打撃からテイクダウン、テイクダウン→クリンチ→パンチという流れをベナビデスが、どのように遮断し自らの攻撃を仕掛けることができるのかが、焦点となりそうだ。

「DJのスピードが僕より速くても、その他の部分で劣っていればスピードも出せなくなる」と自信を持つベナビデス。バンタム級ではほとんど見せなかったグラウンドワークなど、適正体重で戦うことで彼のフルアビリティがオクタゴンで発揮される――そんな試合になれば、フライ級に外れ無しという状況が、最高峰を争う場でも続くことになりそうだ。
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