村田製作所は14日、同社の子会社である Murata Electronics North America, Inc.(本社:米ジョージア州スマーナ、以下MEA)が、米国の通信機器開発販売会社RF Monolithics, Inc.(本社:米テキサス州ダラス、NASDAQ市場上場、以下RFM社)と、MEAがRFM社を買収する手続を開始することについて現地時間4月12日に合意したと発表した。

 RFM社は、医療機器市場、車載機器市場、産業機器市場及びエネルギー関連市場向け通信モジュールや、SAW技術を基盤とした高周波部品の開発、販売に強みを持っている。これらの市場では無線通信の成長が見込まれており、同社の持つRFモジュール設計技術、FHSS(Frequency Hopping Spread Spectrum:周波数ホッピング)を中心とする独自のプロトコル技術、Machine To Machine(M2M)領域におけるシステム開発のノウハウを、村田製作所が保有する各種ハードウェア、ソフトウェア技術と融合させることで、将来的に顧客にとっての新たな価値を提供できるという。

 

 特にM2M技術は、スマートグリッドやスマートハウスといった自律的な機器制御に不可欠な要素であり、それらの省エネ関連用途に限らず、あらゆる分野で未来の社会インフラの基盤となる事が期待される技術となっている。

 なお買収は、株式公開買付け(TOB)ではなく、MEAにより100%出資の買収用子会社を新規設立し、RFM社と買収用子会社を合併させる手法で行う予定。合併後の存続会社はRFM社となる。合併と同時に、買収用子会社の株式が存続会社となるRFM社の株式となり、RFM社はMEAの完全子会社となる。