『カラーバイブル』(堀木れいこ著/メトロポリタン・プレス)
「色彩心理入門講座」は毎月1回(4月9日(月)、5月16日(水)、6月13日(水)いずれも19時〜)、銀座のアントレセミナールームで開催。参加費:各回2000円(税込)

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色彩心理。
これだけ聞くとスピリチュアルっぽくも感じますが、欧米では“医療”として認められているセラピーがあります。その名もカラーライトセラピー。この「色彩の力」の普及に取り組む一般社団法人日本カラーライトセラピー協会主催「色彩心理入門講座」に参加して、「色」がもたらす力について学んできました。

そもそも「色」は「光」と同じもの。明るく輝く太陽の光の中には、7つの色が隠されています。目に見えない光として「赤外線」「紫外線」はよく聞きますが、目に見える光として「可視光線」があり、この可視光がプリズムという物質を通るとき、波長の長い順に<赤><橙><黄><緑><青><藍><紫>という7色の縞模様に変わります(大空に架かる虹も、雨粒がプリズムの役目をして起きる現象です)。
普段我々が太陽光を浴びると、その「光」が脳を刺激して生体リズムに影響を与えますが、同様にその光が持っている「色」も心に大きな作用をもたらしているのです。ここに着目したのがヨーロッパでは広く普及している「カラーライトセラピー」。特に太陽がなかなか拝めない北欧で、その貴重な太陽の光をどう体に取り込むか、そして、色から同じ効果を生み出せないか、という観点から研究が進んだものなのです。

さてさて、この「色彩心理入門講座」。席に着くと、<レッド><オレンジ><イエロー><イエローグリーン><グリーン><ターコイズ><ブルー><インディゴ><パープル><マゼンダ>の10枚のカラーチップを渡されます。講座ではまずこの10色のチップを、その瞬間の気分で1位〜10位にランク付けします。
ちなみに私は1位に<マゼンダ>、2位に<ターコイズ>をチョイス! で、ここからが肝なのですが、1位に選んだ色は「現状の自分」、2位は「将来こうありたい自分」を表しているんだとか。
むむむ、つまりはどういうことだ? と思っていたら、講師の清水雅子先生が来て、私にこう語りかけます。

「今、立ち位置や自らの土台を固めているところではないですか? そして潜在意識では、もっとオリジナリティを持ってさらに自立したい、と望んでいるのではないでしょうか。当たってます?」

「えー、どうですかね?」ってとぼけてみたけど、うわー、恥ずかしいぃぃ!!! 内面見られるって恥ずかしぃよ。ズバリ当てられちゃうんだもん……そうなんです。ライターとしてデビューしたものの、ここから先、自分らしい文章って何だろう?どうすれば書けるんだろう? って悩んでいた所ですよ。こんなことまで見透かしてしまうのか! 恐るべし、カラーライトセラピー。
なぜそんなことがわかるのかというと、実は色にはそれぞれ「メッセージ」があるから。例えば、<マゼンダ>なら「人生の土台・立ち位置・やりがい etc.」。<ターコイズ>なら「オリジナリティ・創造性・自立 etc.」といった具合(一部を抜粋しただけで、それぞれの色にプラス面とマイナス面、様々な意味があります)。こんな風に、どの色を何番目に選んだかで、そのときの体調や心理状態を読み取ることが上級のカラーライトセラピストであればできてしまうそうです。
内面を探る、ということだけ捉えれば「占い」と混同しそうになりますが、そこにちゃんと“処方”があるのが「セラピー」たるポイント。「将来こうありたい自分の色」を普段の生活から積極的に摂取していると、潜在意識が変わり、自分自身も変わって行くんだとか。例えば、<グリーン>を選んだ人なら緑系の服を着たり、食事でも野菜などの「緑の食材」を積極的に摂ったりすると、<グリーン>の持つ「バランス力・平和・安らぎ」といったメッセージが潜在意識の自分に働きかけて、自然と気持ちが穏やかになっていくのです。なるほど、いいこと聞いたぞ。って<ターコイズ>の食べ物ってなんだ? あってもマズそう……。

色についての学問というと「色彩検定」を思い浮かべる方もいると思います。色彩検定との違いは人の心や生理にまでより深く踏み込んでいるかどうか。単純な配色や色そのものの知識にとどまらず、ヨーロッパでの臨床結果に基づいたデータから、潜在意識の奥深くにある“人の心”に踏み込んでいるのが、すごいというか怖いというか。でも、潜在意識を可視化できるのはいろいろと便利かも。例えばこの「色の力」を利用すると、恋愛や仕事にも高作用をもたらすことが出来るのです。
例えば恋愛においては、意中の相手に上記の10色のカラーを選んでもらい、その人が持つ「現状の色」「こうありたい色」を身につけることで相手の潜在意識に訴えかけ、自然と振り向かせることが出来るかもしれません(さらに、上級のカラーライトセラピストになれば、生年月日から「その人が持っている色」を導きだせるので、より具体的に「色」から相手の喜ぶツボを押さえられそうです)。
仕事やプライベートにおいてもっと積極的になりたい場合は「積極性が増す色=レッド」を意識的に身につけたり、自分に自信を持ちたければ「自信と勇気の色=パープル」を身につけたりとか。

こんな風に、「色の持つ力」を実感して毎日の生活の中でちょっと意識づけするだけで前向きになれる気がしますよね。そんな考え方の基礎を学ぶのに「色彩心理入門講座」はピッタリ。毎月1回(4月9日(月)、5月16日(水)、6月13日(水)いずれも19時〜)、銀座のアントレセミナールームで開催されていますので、この春、自分を変えるキッカケが欲しい方にはオススメです。詳しい情報は日本カラーライトセラピー協会のブログでも確認できます。また、遠方で講座に来られない方の場合は、『カラーバイブル』という本でも上記の内容に触れることができますので、まずはそこから学んでみるのはいかがでしょうか。

今年の春は自分のテーマカラーを見つけて、華やかな毎日を過ごしましょう!
(オグマナオト)