左から柿原徹也、小西克幸、古谷徹、緑川光、雪野五月、諏訪部順一

「聖闘士星矢Ω」2012年4月1日(日)朝6:30〜 テレビ朝日系列にて放送開始!

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「燃え上がれ、俺の小宇宙(コスモ)よ! ペガサス……!」
「りゅうせいけ〜〜ん!!」

星矢と光牙がいっしょに叫んだ。
1986年から1989年まで放映していたアニメ「聖闘士星矢」から23年ぶりにテレビオリジナル新作として復活。
4月1日から放映開始される「聖闘士星矢Ω」第一話試写イベント「SEIYA NIGHT -聖闘士星矢Ωワールドプレミア- ライブビューイング」が、3月30日に新宿バルト9で行なわれた。開始時間は深夜1時から朝6時。星座が一番綺麗に見える時間帯だ。

会場での様子は名古屋、大阪のほかに、フランス、ブラジル、台湾でライブビューイングされていた。日本だけでなく、世界中のファンが新作「星矢」を待ち望んでいるようだ。そういえば、海外のアニメファンを紹介するテレビ番組では、よく「星矢」のオープニングテーマを歌っているシーンが映されている。

イベントスタートと同時に爆音で響き渡る「ペガサス幻想」。NoBが登場し、「聖闘士星矢」の初代オープニングテーマを歌い上げる。客席にマイクを向ける、ステージを駆けまわる。
お次は影山ヒロノブが2代目オープニング「ソルジャードリーム」を引っさげて登場。ステージまでは2、3メートルほど。近い、近いよ!「聖闘士星矢」直撃世代ではないが、主題歌は何度も聞いている。取材ということも忘れ、リズムを取ってしまうおれ。隣の席の取材者はノリノリで手拍子をしていた。

間髪入れずにキャストのスペシャルトークのコーナー。
天馬座・ペガサスの光牙役の緑川光、仔獅子座・ライオネットの蒼魔役の小西克幸、鷲座・アクィラのユナ役の雪野五月、龍座・ドラゴンの龍峰役の柿原徹也、オリオン座のエデン役の諏訪部順一、そして伝説の黄金聖闘士、星矢役の古谷徹が登壇。古谷はジャケットの下に「星矢」シャツを着ている、髪型も星矢そのもの、なんというサービス精神。
若林豪プロデューサーと畑野森生シリーズディレクターもキャスト陣に続いて登場。

伝説の聖闘士、星矢と同じペガサスの守護星座を持つ主人公、光牙役を演じる緑川は「ネットで『聖闘士星矢Ω』がスタートするという情報を知って、演じたいと思っていました。でも、必殺技を叫びまくる作品だから大丈夫かなって。光牙役に決まった電話を受けたときは、ほんとうにいいの? と思いました。いままでに経験がない役なのでがんばって演じていきたいです」と、やや緊張気味。黒いクロス(ジャケット)の裏側には、どんなコスモが隠されているのか?


ひと通りの挨拶が終了したところで、本イベントの目玉、4月1日スタートの第1話「星矢が救った命!甦れ聖闘士伝説!」を鑑賞。
「さあ、緑川さんが着席しますよ」と司会のスカイラブハリケーンが言うと、キャー! という女性ファンの声が巻き起こる(思わず振り向いて客席を見てしまった)。その気持ちはとてもわかる、出演声優たちと一緒の空間で観るという経験、ファンにはたまらない。

上映が終わり、なかなか照明がつかないな、と思っていたら、また爆音で流れだすBGM。さっき聞いた「ペガサス幻想」とはアレンジが違う……。ここで、NoBとしょこたんこと中川翔子が姿を表す。
「聖闘士星矢Ω」の主題歌は「ペガサス幻想ver.Ω」、歌はMAKE-UP feat.中川翔子が担当しているのだ。中川は本作では声優としても参加。地上を司る女神アテナの化身、城戸沙織役を演じている。おれが中川の演技を聞くのは「墓場鬼太郎」寝子役以来。あのときよりさらにうまくなっていて驚いた。

中川は幼いころから「星矢」が大好きで、必殺技のペガサス流星拳のシーンを観て以来、家中の椅子に星矢の拳の絵を書いていた、というエピソードを披露。城戸沙織については、「『聖闘士星矢』のときは13歳だったけど、いまはたぶん私と年齢も近い、アラサーなんじゃないでしょうか(笑)。年齢相応の落ち着きと母性を想像して演じました」
ちなみに、このときの中川の立ち位置が古谷と緑川に挟まれていたため、「古谷さまと緑川さまに挟まれているだけでどうにかなりそうで……、ただのファンみたいになっていますけど、今日はちゃんとやります! ギザとか言いません!」と興奮を隠しきれていなかった。だが、「30代のみなさんが少年時代に小宇宙(コスモ)を燃やした『聖闘士星矢』が素晴らしい形で蘇りました! 星矢やアテナはさらに格好良くなっていますし、女の子の聖闘士も出てきます、楽しみにしていてください!」と視聴者へのアピールも忘れていない。

しょこたんコーナーからふたたびキャスト、スタッフ、歌手たちが集まり(総勢11人!)、それぞれ自分が演じるキャラクターについてさらに深く語るコーナーへ。午前二時をまわって、いよいよ本番なのか!?
龍峰は「聖闘士星矢」で星矢たちと共に戦ってきた紫龍の息子。必殺技も父紫龍と同じ。
「廬山昇龍覇ー!」
技名を叫んだ柿原に客席からは拍手が起きたが、古谷は「まだお父さんのレベルには達していないね」と厳しい採点。

「エデンはミステリアスなキャラクターだと思います。なぜならまだ演じていなくて、わからないからです」とエデン役の諏訪部順一。会場爆笑。諏訪部順一、面白い!
「小さいころは、聖闘士たちが身につける鎧、聖衣(クロス)をダンボールでつくり、遊んでいたダンボール聖闘士だったんですけど、エデンを演じることでようやく青銅聖闘士になれました」と笑わせたところで「あきらめなければ夢は叶います!」と力強く発言。大きく拍手!

「みんな……。待っていてくれて、ありがとう!」。ことばをためながらファンに感謝の気持ちを贈る古谷。『聖闘士星矢Ω』から、『星矢』ワールドの大きな波をつくっていきたいと、キャスト、スタッフ一同思っております。みんなの力を貸してください! みんなのコスモを燃やしてください!」
2003年からスタートしたオリジナルビデオアニメーションの「聖闘士星矢 冥王ハーデス編」では、星矢を含む、オリジナルキャストの多くが変更されていた。古谷は、もう、星矢を演じることはなくなった、と思っていたのかもしれない。今回「聖闘士星矢Ω」でふたたび星矢を演じることができたときの喜びは相当なものだったと思う。新しい星矢をどう見せてくれるのか、いまから楽しみだ。
(加藤レイズナ)