「Tweet Land」ゲーム画面。ゲーム内で起こる現象には「トリガーとなった取得単語」と「ツイートしたアカウント名」が表示される。無事にゴールまで行くかゲームオーバーになると、どんなツイートが元になったのか、それらのつぶやきを見ることができる

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iPhoneで遊べる「Tweet Land」。一見よくある普通の、指でググーっとコントロールして遊ぶ2Dレースゲームなんだけど、タイトルが示している通り、ツイッターとゲームの中が連動している。遊んでる途中に世界で誰かが「交通事故」という文字を含むツイートをしたら、同時にゲーム内でも交通事故が起こるのだ。おっかない。

ゲームルールはスタンダードな感じで、クルマがいっぱい走っている道を、避けながらどんどん進む感じ。ただ、「回復アイテム(health)」も「地雷(mine)」そのとき誰かがどこかでツイートしないと出現しない。ツイートされた元テキストは、随時画面下部に表示され、画面上にアイテムや現象が出現すると「via @kayamatetsu」のように誰の仕業か表示される。

最初のステージはそのツイート取得単語の種類も少ないのだけど、どんどん増えていき、ステージごとに取得しやすい単語が決まっていたりする。

「緊急着陸(emergency landing)」という語を含んだツイートを取得すれば画面半分を覆う大きさの飛行機が急に現れ、当たるとダメージ。コース上に隕石が落ちてクレーターを作る「隕石」、ジープが後方から超スピードでやってきてロケット砲を打つ「テロリスト」、想像通りのことが起こる「ゴジラ」、とても大きなハイヒールが落ちてくる「マザーモンスター(mother monster)」など、その種類は多いし、いかにも海外っぽい。

「パトカー」が出現すると、カーチェイスをテレビ中継しているような画面構成になったり、芸が細かい。僕はまだ遭遇したことはないけど、ツイート取得源であるツイッターのサービスが不調な時は、ツイッターのページに表示される「重いクジラ」が道路に出てくるらしい。

「そんなにちょくちょく都合のいいツイートされるのかなあ」と思ったんだけど、実際には逆。取得待ちのツイートでいっぱいになって、コース上を絶え間なくツイートイベントが襲う。

ゲームの設定は「ラブシティ」を目指して「140号線」(ツイッターだからね)を走破していくという感じみたいだけど、とにかく新しい単語が増えていくのが楽しみで、それが見たくて先に進めたくなる。画面はかなり古くさいドット絵だけど、アニメーションがなめらかだから見にくいということも、そんなにないぞ。

ゲームの中で決められたリスト内の出来事が、ツイートというトリガーで動く、それだけなんだけど、滅多に起こりそうもないこととか、誰もツイートしなさそうな単語も登録されてるので、なんとなく全てのイベントに縁を感じてしまう。しかもその出来事を引き起こしたやつが現実のどこかにいて、ツイッターのアカウント名まで表示される。現実と関わるってだけで面白くなるというのはなんとも不思議なんだけど、その感覚をシンプルで解りやすく味わえるゲームかも。

アップデートでステージが増えることがすでに予告されているんだけど、ツイート取得対象単語も増えていっているはず。「クリスマスツリー」などの季節もの、クルマが逆走してくる「家にカギ忘れちゃった」みたいなツイート、あとは、悪い出来事を起こすツイートが取得されやすくなる「なんか嫌な予感がするなう」とか。そんな感じでパワーアップしていくのかな、なんて想像してます。

価格は2ドル。全てがツイート次第で変わるゲーム、何千万人もの人にデスノート持たれたような感覚に陥る「Tweet Land」、ご興味あれば是非。
(香山哲)