という事で後半は、その2人に代えてミリートとカンビアッソを投入し、

FW:      ミリート パッツィーニ
MF:         アルバレス
MF:   カンビアッソ モッタ サネッティ
DF:長友佑都  サムエル   ルシオ  マイコン
GK:       ジュリオ・セザル

こういう形に変えました。ミリートはサイドに流ないので、長友の上がるスペースを邪魔しない。それから、3ボランチにする事で、サネッティが右のカバーをする事で、マイコンが上がれるようになる。マイコンが上がっても守備のカバーがいる。それでさっそく逆転のゴールを取る事にはなりますが、今度は別の問題が出てきました。

レッチェは「3−5−2」だったので、両ウイングバックが高い位置に上がってくると、4枚(レッチェ)対3枚(インテル)になってしまうので、対応が少し難しくなってしまった。本当ならば、SBまで含めれば、4枚(レッチェ)対5枚(インテル)になるので、サイドのところは長友やマイコンの1枚に任せて、3ボランチは相手の中盤の2枚を守るようにすれば良いのですが、どうしてもサイドのところの守備にカンビアッソとサネッティが行ってしまうので、そうなるとバイタルエリアのところがモッタ1枚になってしまい、もしくは2枚になってしまい、バイタルエリアのところで数的不利もしくは数的同数を作られてしまう。その事によって、逆転ゴールは奪いましたが、その後はレッチェに攻勢の時間を作られてしまいました。

そこで、後半24分、インテルはパッツィーニに代えてオビを投入し、「4−3−1−2」から「4−4−2」(「4−4−1−1」)へ戻しました。

FW:          ミリート
MF:         アルバレス
MF:オビ  カンビアッソ   モッタ  サネッティ
DF:長友佑都  サムエル   ルシオ  マイコン
GK:       ジュリオ・セザル

この形ですね。これならば前半と同じように、両ウイング上がってきても守れるようになり、またそこからはインテルの方が良くなりました。そしてこの形になった事が、長友の活躍の布石でもありました。前半の形の場合、同じ「4−4−2」であっても、フォルランが左サイドに流れるので邪魔でしたし、また、アルバレスは逆に左サイドではなくトップ下のようなプレーをするので、そのアルバレスと長友で左サイドを、というプレーがありませんでした。

しかし、後半の形の「4−4−2」になってからは、オビが左サイドで固定的にプレーし、尚且つ、長友の上がるスペースの邪魔せず、そのオビと長友で左サイドを崩す事ができるようになった、という事でした。後半27分、オビ投入直後ですが、オビからのパスを受けた長友が仕掛けてCKを得る。ショートコーナーから一度後ろへ戻し、サネッティからのロングフィードを受けた長友がドリブルで仕掛けてセンタリング。それをカンビアッソが決めて得点。

後半36分は、オビがインターセプトして、そこからオーバーラップした長友にパスが出て、そのまま長友が巧みなドリブルで左サイドを縦に突破。一度は潰されますが、すぐに起き上がって再びドリブルで仕掛け、ファーサイドにいたアルバレスへ優しいセンタリング。それを完全フリーだったアルバレスがしっかり決めての得点。という事でした。

という事でこの試合は、スコア「4−1」でインテルが勝利。長友の2アシスト。という結果になった訳ですが、2回の修正、それによってこの結果を生んだ、という事が言えるように思います。ポイントは3つ。SBの上がるスペースを邪魔しない連携を取る事。また、両SBが上がっても、そのスペースをカバーする選手がいる事。尚且つ、この試合は相手が「3−5−2」だったので、中盤の数で負けないようにする事。という事だったように思います。