17日に行われたエンゼルスとの4連戦最終戦で、アスレチックスは1回に打者14人を送り込む猛攻で8点をあげた。試合は9対1で勝ち、このカードを3勝1敗として、シーズン後半の順調なスタートを切った(7月17日付サンフランシスコ・クロニクル)。

 アスレチックスは1番から3番まで連続四球でノーアウト満塁とし、4番DH松井秀喜の鋭い右前打で先制の2点をあげた。前日のダブルヘッダー第二試合でサヨナラ打を放ったスコット・サイズモアが四球を選び、再び満塁に。デイヴィッド・デヘススは相手エラーで出塁し、さらに1点を追加。なおノーアウト満塁が続き、コナー・ジャクソンが今季初の満塁ホームランを放ち、7対0とした。次のカート・スズキは内野ゴロに倒れたが、クリフ・ペニントンが二塁打で出ると、ジェマイル・ウィークスが中前打で8点目を入れた。エンゼルスの先発、ジョエル・ピネイロは1アウトを取っただけで降板した。

 この日は80年代をしのぶ「エイティーズ・デイ」で、選手は80年代のユニフォームで出場。80年代終盤の強かったアスレチックスを彷彿とさせる攻撃で、ジャクソンの本塁打もホセ・カンセコばりだったが、初回ノーアウトでの7得点は球団史上初で、あのバッシュ・ブラザーズ(88年から90年に3年連続で90勝以上し、3度のワールドシリーズ出場を果たした。打の中心のカンセコとマーク・マグワイアはバッシュ・ブラザーズと呼ばれていた)がいたチームもなし得なかった快挙だ。

 3回には1アウト一、三塁で松井に早くもこの日3度目の打席が回ってきた。ショートゴロに終わったものの、三塁走者が帰り、9点目が入った。松井は3打数1安打、2四球、3打点だった。