――女性が観てとても勇気をもらえる作品だな、と感じたのですが、男性にはどの視点で観ていただきたいですか?

小西:女性もみんな一生懸命生きて、やりたいことを見つけて、色々なことを考えているので、男性の役割、女性の役割とガッチリ分けるのではなくて、人間同士どう向き合っていけば良いのか、と少し考えてもらえたら嬉しいです。

――フードコーディネーター・飯島奈美さんの作った美味しそうな料理の数々がとても魅力的でしたね。実際に味見はしましたか?

小西:そうですね、いくつかは実際にいただいて。すごく美味しかったので作り方を聞いたり、「作ってみたんだけど、こうなっちゃった」って相談したり、もう料理教室状態でしたね(笑)。

――お弁当って人それぞれ思い出がある、特別な料理ですよね。小西さんが、自分が食べるお弁当に入っていたら嬉しく感じるおかずは何ですか?

小西:えー! なんだろうな。タコさんウインナーと、卵焼きと。あとは、おにぎりでもお弁当箱に詰めたご飯でも、ふりかけや桜でんぶで模様が入っていたら嬉しいかも。手をつないだり、抱きしめたりする行為って全て“手”から色々な事が伝わりますよね。お弁当も一緒で、全て手で作っているし。手を通じて物を教えることの責任感や暖かさをこの映画で学ぶことができたな、と思っています。

――小巻は、色々な出来事を通じてお弁当屋さんという、自分でチャレンジしていくべき仕事を見つけましたが、小西さんにとってはそれが女優業なのでしょうか?

小西:そうですね。小巻と違うのは、私は女優という仕事を始めるきっかけを与えてもらったことですね。この仕事を心から素敵だと思えたのは、2回目の舞台で、経験が無い私に重要な役を与えてくださった事が大きいです。最初は手探りな状況で、毎日必死に稽古して、模索して、いざ本番を迎えた時、舞台を見たお客さんからアンケートで「すごく励まされました」、「元気をもらいました」って色々な言葉をもらったんです。自分が演技をすることで、誰かに元気を与えられるってすごい仕事だなって思って。それが、この映画の小巻にとっても同じ“働く”ということの意味かもしれませんね。

「のんちゃんのり弁」ストーリー

永井小巻(小西真奈美)は、下町育ちの31歳。真っ直ぐで強がりで、思い切りのよさは天下一品。ある日、ダメ亭主に愛想を尽かし、娘のんちゃん(佐々木りお)を連れ、実家の京島に出戻った。心機一転、仕事の面接をうけまくるが、キャリアも資格もない小巻に社会は厳しく、日々の生活は苦しくなるばかり。そん な小巻の唯一の才能はお弁当作りだった。娘のために作ったのり弁が評判を呼び、そして遂には、安くて美味しいお弁当屋を開くことを決意する!目標に向かって奮闘していく小巻だが、現実はそう上手くはいかず…。果たして小巻はお弁当屋をオープンし、人生の再スタートをきれるのか?

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のんちゃんのり弁 - 作品情報

小西真奈美 - タレント情報

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