金城武<br>撮影:野原誠治

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 “ミュージック”をこよなく愛し、人間界に現れるときはなぜか雨ばかりで、いまだかつて青空を見たことがない死神・千葉(金城武)。彼の仕事は7日後に不慮の死が予定されている人間を観察し、“実行=死”か、“見送り=生かす”かを判定すること。今回のターゲット・藤木一恵(小西真奈美)は、愛する者が次々を死んでいく薄幸な女性。いつものように“実行”するはずだったが、彼女のある才能が千葉の心を動かし、やがて人間に対する見方も変えていく…。

 1985年、2007年、2028年の3つの時代を舞台に、一風変わった死神を演じるのは今作が6年ぶりの日本映画出演となる国際俳優、金城武。原作者である人気作家・伊坂幸太郎は、断り続けていた映画化のオファーを、金城武が主演ならばと快諾したという。そして、死神の判定対象となるのは、映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍する人気女優・小西真奈美と、日本映画界を代表する女優・富司純子。映画公開に先駆けて19日、小西真奈美は役名の藤木一恵として映画主題歌「Sunny Day」で歌手デビューを果たした。

 公開初日となる22日、東京・丸の内ピカデリー1にて行なわれた舞台挨拶に金城武、小西真奈美、富司純子、筧昌也監督が登場。舞台挨拶付きチケットは僅か3時間ほどで完売となり、第一回の上映を見終えたばかりの観客を前に、金城が「今日は雨降っていないんですけど、どうでしたか?」と問い掛けると、客席は大きな拍手でそれに答えた。筧昌也監督は「今日は素敵な青空なので、皆さん劇場を出て見て頂けたら、何か気持ちが良くなって頂けるのではないかと思います。」と挨拶した。

 死神という変わった役柄について聞かれた金城は「意識的に、始めから死神というキャラクターよりは、作品を読んで面白いなと思って。死神=ドクロ、カマとか、そういうイメージは全く無かったので、伊坂さんの小説に出ている千葉というキャラクター、原作のイメージをなるべく大事にしてやったかな。」とコメント。

 美容師の役柄のために、ハサミの練習をしたという富司が「ファンの皆様には申し訳ないけど、金城さんの頭を洗わせて頂きました!」と述べると、会場に詰め掛けた女性ファンから歓声が上がる。「きっと上手くなかったんでしょうけど『気持ちいい』と言って下さったので、優しい人だなって思いました。」と述べると、対する金城は即座に「気持ち良かったです!」と笑顔で答えた。

 また金城は、「僕達は初めて新潟でロケの時に会って。その日は中打ち上げで、スタッフの皆さんと食事をする日だったんです。富司さんが入ったのを聞いたんですけど、食事の場には遅れて来たんですよね。それで聞いたら、先に明日撮るシーンの所を見に行ってその感じを感じたかった、というので素晴らしいなと感じました。」と富司との初対面時のエピソードを紹介。

 それを受けて富司は「ありがとうございます。着いてすぐに行って、お食事に遅れて本当に大変申し訳無かったんですけど、どうしても自分が住んでいる家のセットを見たかったので。でも、もう本当に『あのまま置いておいてくれないか』と言われるぐらいに素晴らしい家だったんですよね。映らない裏の所までも美術さんとかが細々と気を遣っていて下さって。この作品に掛けるスタッフの愛情も分かったし、自分もこの素晴らしい所で生活できる、映画を撮れるという、心をすごくグサッとつかまれて、すぐに撮影に入って行けたので、本当に幸せでした」と穏やかに述べた。

 最後に、金城は観客に向けて「伊坂さんの小説の内容は、何部もあるんですよね。映画化されたのは、その内の何部しかないので、続編ができるかどうかは…多分ですよ(笑)。」と意味深に述べると、満員の客席からは期待を込めてひと際大きな拍手が沸き起こった。

 また、Sony Music Online Japanでは23日24時までの期間限定で、「Sunny Day」のミュージックビデオをフルコーラスで公開している他、貴重なメイキング映像や、小西真奈美本人のコメント映像を一挙公開している。

「Sweet Rain 死神の精度」
3月22日(土)丸の内プラゼール他全国ロードショー!
公式サイト:http://www.shinigaminoseido.jp/
ワーナー・ブラサース映画配給

藤木一恵 - アーティスト情報
Sony Music Online Japan

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