今田竜二=ハーフキャビティアイアンが手に馴染んできた。(写真/田辺安啓=JJ)

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最終戦で初優勝の期待がかかる今田竜二。2日目はラウンド途中で花粉アレルギーが発症し、スコアを1つしか伸ばせなかったが、鼻がすっきりした3日目は5バーディ、2ボギーの69と3打伸ばし、通算10アンダーで9位タイに上昇した。

「今週は距離感も方向性も安定している」という今田。使い慣れたブレードのアイアンをフォールシリーズ第4戦のラスベガスからハーフキャビティのタイトリスト695CBに変えた。「使ってみてびっくりしました。2番手ぐらい違う」と、その飛びに驚いていた。最初はやや距離感に戸惑いを見せていたが、ニューアイアンで4試合目を迎えた今大会では「少しずつ合ってきている。打っていて楽しい」。

練習日から初日までは時折り、雨に見舞われていたため、グリーンはソフトだった。そのぶん、思い切ってピンをデッドに狙っていけた。しかし、2日目以降は晴天となって風も吹き、「グリーンは少しずつ固くなってきているので、ピンを狙っていけない状況も出てきている。落としどころを考えていかないといけない」。

3日目終了後、首位は通算13アンダーのスティーブン・エイムスとスコット・バープランク。今田は3打の差を最終ラウンドで縮めることができるだろうか。「トップと僕の間に結構(たくさんの選手が)いるので、(今年、優勝争いをした)AT&Tクラシックのようにはいかない。きついのはきついけど、明日の天気にもよります。風が吹けば追い上げやすくなる」。

コンディションが悪くなるほど上位選手には何かが起こる。もちろん、悪コンディションは今田自身をも苦しめることになるが、今田はあえて苦しい戦いの中でのチャージに悲願の初優勝を賭けている。泣いても笑っても明日が今季最後のラウンドだ。「悔いのないように?うーん、まずは無事に終われることが目標です」。花粉アレルギーが発症しないよう祈ること。2日目の丸山大輔のようなアクシデントに見舞われないよう祈ること。そう、奇妙なことが起こらない中で、初優勝に挑んでほしい。(舩越園子/在米ゴルフジャーナリスト)