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次々と発表される「復活」宣言

まるでスーパーヒーロー映画のユニバースのように、自動車メーカーの復活が延々と繰り返されている。ただ、それに伴う興行収入がないだけ。おそらく、それが今の状況なのだ。

【画像】同じ轍は踏まない? 現代に蘇った英国ブランド【ジェンセン・インターセプター、ブリストル・ファイターを詳しく見る】 全13枚

この記事を書いている時点で、ブリストルが復活を発表した。そして、記事が公開される頃には、ジェンセンも同様に復活を宣言しているだろう。


ジェンセン・インターセプターGTX    ジェンセン

少なくとも、両社は2010年代半ばのTVRほど壮大な野心を持って復活したわけではない。TVRはウェールズに大規模な工場を建設するという計画を抱いていたが、結局失敗に終わり、他社に吸収されてしまった。

ジェンセンの『S-V8』や、ブリストルの『ブレット』のように、以前にも似たような復活劇があった気もするが、筆者はどちらのブランドにも興味をそそられている。

野性味あるジェンセンのサーキット専用車

ジェンセンは現在、新型『インターセプター』のプロトタイプを1台製作したところだが、すぐにもう1台作れると述べている。ちなみに、このプロトタイプは購入の申し出を受け付けている。もし申し出がなければ、少なくとも出資者は「カーズ・アンド・コーヒー」(クルマ好きが集まるイベント)に持っていけるユニークな1台を手にすることになるだろう。

個人的な感想を言えば、筆者はこの新型インターセプターが気に入っている。見た目は良いし、音も最高だ。流線型で、力強いフロントエンジン・後輪駆動のセダンには、何か本質的な魅力を感じる。とはいえ、大手メーカーがこれ以上生産するほどの魅力ではないのは明らかだが。


ジェンセン・インターセプターGTX    ジェンセン

また、全長5mを超えるなどサーキット専用車としては非常に大きいものの、サーキット走行が最終目標ではないことは明らかだ。構造的にもコンセプト的にも、これはアストン マーティン・ラピードの系譜に連なるクルマと言えるだろう。

ユニークなボディの下には現在、他社から調達したシャシー部品が使用されている(アストンやロータスのアルミニウム製アーキテクチャーを手掛けたメーカーと連携しているそうだ)。もちろん、現時点ではそれが悪いことだとは言い切れない。

古い歴史に区切りをつけるブリストル

ブリストルは、市場が20年前とは異なる状況になっていることを期待しているに違いない。20年前、同社は『ファイター』の販売を試みたが、ほぼ失敗に終わった。おそらく、当時の独特な経営スタイルが、販売の助けにはならなかったのだろう。

当初の計画では、わずか5台のファイターを完成させ、買い手を見つけることになっている。そのシャシーは、同社の清算(2011年)後にウィンドルシャムの地下室から引っ張り出されたものだ。ウィンドルシャムは現在、ゴードン・マレー・オートモーティブが拠点を置き、ある意味でマクラーレンF1の復活(T.50などの開発)を試みている場所でもある。


ブリストル・ファイター    ブリストル

先日、筆者はブリストルの新たな出資者であるポール・キング氏と30分ほど楽しい時間を過ごした。彼は「新しいブリストルを立ち上げる前に、古いブリストルの歴史に区切りをつける」と語っていた。その実現にはさまざまなコラボレーションやパートナーシップが必要であり、新生ブリストルは「非常にプレミアムで、極めてハイエンド」なものになるという。しかし、それ以上の具体的な内容についてはまだ決まっていないようだ。

とはいえ特注のファイター、とりわけ「サロン・プリヴェ」(英国の自動車イベント)に展示されていたような見事な仕上げの1台は、70万ポンド(約1億4700万円)もするとの噂もあるが、当時と変わらず今なお十分な魅力を放っていることがわかる。

2つの企業がそれぞれ復活を目指すマーコス

一方、先週初めて知ったところによると、マーコスの復活計画は1つだけでなく、2つの別々の計画があるようだ。

マーコス・モーター・カンパニーは、ブランド名とロゴの使用権、新車の生産権、そしてヘリテージ関連の管理権を保有していると主張しており、『モスキート』(写真)と呼ばれる小型スポーツカーを開発中だ。一方、マーコス・カーズは、まもなく発売予定の『マンティコア』が「フェラーリとマクラーレンを打ち負かす」と述べている。


マーコス・プロジェクト・モスキート    マーコス・モーター・カンパニー

2人のスパイダーマンがお互いに指を差しているインターネット・ミームのように、この矛盾を解決するのは決して容易なことではなさそうだ。

閑話休題。なぜ、これほど頻繁にブランド復活劇がみられるのだろうか? 既存のブランド名を持つことのステータス性は理解できる。何しろ、元JLRデザイン責任者のジェリー・マクガバン氏が最近AUTOCARの取材で語ったように、「ヘリテージ(伝統)はラグジュアリーブランドにとって常に重要」だからだ。

ヘリテージだけでは不十分

しかし、ヘリテージだけでは不十分だ。アストン マーティン、ロータス、マクラーレン、あるいはモーガンでさえも、自動車業界においてこれほど豊かなヘリテージを持ちながら、依然として大きな利益を上げることができていない。

こう書くと、筆者が復活した自動車メーカーや、過去のブランド価値を利用しようとしている企業を嫌っているように聞こえるかもしれない。

しかし、そんなことはない。6.8L V8のジェンセンや、V10のブリストル、あるいは新しいマーコスについて文句を言うほど意地悪な人間がどこにいるだろうか。彼らが成功したら、それは素晴らしいことだと思う。ただ、筆者はそこまで楽観的になれないだけだ。