常にメンバーと練習
「他の選手と違う練習をすることはない。アーセナルで彼と一緒に過ごしていた間、ジムで別メニューなんてことは一度もなかった」。

FKの名手
「FKでたくさんのゴールを決めるけれど、アンリは練習中FKの練習ばかりやっている選手じゃない。試合前の練習でたまにするくらいだ」。

バルサについて質問攻め
 バルサの偉大さについてはすでに知っているとはいえ、アンリとセスクは何度かバルサについて話をしたとも。「僕はバルサはとても要求の多いクラブだってことを彼に説明したんだ。2連敗でもしようものなら名前を叫んでもらえなくなるってね。カタルーニャからロンドンへと生活の場を変えた僕に、バルセロナでの生活や天気のことなんかを聞いてきたよ。モナコで生活したことのある彼にとって、もっといいと思う。彼にはお勧めのスポットなんかも教えたよ」。

カタラン語の先生
 パリでのチャンピオンズリーグ決勝戦の数ヶ月前、アンリはすでにセスクにカタラン語のフレーズを教えてくれと頼んでいたという。実際、アンリはバルサの入団会見で「バルサでプレーできることになってとてもうれしい」とカタラン語でその喜びを語り、ファンのハートをしっかり掴んでいる。「彼がそう言ったの知った時も、僕が去年教えたフレーズを完璧に覚えていたんだと思った。それに、そう言えばファンの心を掴めるよとも言ったんだ」。

アンリの新ユニをコレクションに
 アンリのアーセナルのユニフォームを持っていることはセスクにとって自慢の種であることは想像しやすいが、バルサのユニフォームをコレクションに加えたいと語るセスク。「プジョール、イニエスタ、ロナウジーニョ、オレゲール、そしてメッシのユニフォームを持っている。オレゲールとメッシのはサン・ドニでゲットしたんだ。次はティティにお願いするよ。バルサのエンブレムの入った彼のユニフォームをね」。

左サイドでの破壊力
 アンリの特徴を熟知しているセスク。「アンリが望むんならサイドバックを含め、アーセナルでは自由にプレーしていた。彼は左サイドから中に入り込むのも、右サイドからシュートするもの、中央でスペースを探すのも好きだったね。生まれながらの“9番”タイプの選手。彼のフットボールの特性はその能力にある。スペースにボールを出したら、彼を止めるのは難しいよ」と称賛。

 いつかバルセロナでアンリにパエリアを奢ってもらう約束もしていると明かしたセスク。彼の言葉からアンリが偉大な選手であるとともに、謙虚で素晴らしい人間性を合わせ持った人物像が浮かびあがってくる。そしてそれはバルサに新鮮な風を送り込み、バルサの選手達もアンリから改めて学ぶことも多いように感じる。11日から始まるアーセナルのプレシーズンに備えるセスク。そして、彼はバルサで新たな挑戦を始めるアンリといつか対戦する日を夢見ているに違いない。

(スペイン通信)