AI・半導体株の急騰によって、短期間で資産を何倍にも増やした投資家も現れました。しかし、そこで大きく勝った人が、その後も勝ち続けられるとは限りません。


 では、バブルが終わった後まで相場で生き残る人は何が違うのでしょうか。


 自身の勝率は「3〜4割程度」と語るユキト@バツイチ投資家氏。それでも資産を約6800万円まで増やしてきた背景には、「当てること」よりも期待値を重視する考え方があります。


 最終回では、バブルで勝った後も資金を残すためのトレード手法と資金管理について聞きました。




一気に資産を増やすほど「危ないこと」もある


 今回のAI・半導体相場を見ても、一気に資産を増やした人がいましたよね。ハイリスクでトレードすれば、うまくいった時の資産の増加速度はものすごく速いです。


 一つの銘柄に大きく張って、それが何倍にもなれば、一気に数千万円、場合によっては億まで行くこともある。


 でも、その時に気をつけないといけないのが、資産額と投資家としての技術が同じスピードで成長するわけではないということです。


 たまたま運と相場と勢いが重なって、一気に上まで行くことがあります。でも、損切りや資金管理の技術はまだ初心者のままかもしれない。


 私はそれを、"運転技術が未熟なのにフェラーリを渡されたような状態"だと思っています。


速い車だからものすごい速度を出せる。でも運転技術がなければ、最後に事故を起こします。投資も同じです。



勝率は「3〜4割」でも資産を6800万まで増やせた理由


 私自身の勝率は、全然高くないです。3〜4割くらいじゃないでしょうか。損切りになるトレードの方が圧倒的に多いです。


 ただ私の場合、リスクリワード*が最低でも1:2くらいあります。条件のいいところなら1:3、1:4、大きいものだと1:5になることもあります。


 だから勝率が3割くらいでも、トータルで利益が残るんです。例えば、10回トレードして7回負けたとします。


 1回負けるごとに1万円なら、マイナス7万円です。でも3回勝って、1回につき3万円取れればプラス9万円。合計では2万円残ります。


 大事なのは、「何回当てたか」ではなく、負けた時にいくら失って、勝った時にいくら取るのかだと思っています。


*リスクリワード:1回のトレードで許容する損失(リスク)に対して、どれくらいの利益(リワード)を狙うかを示す比率。たとえば、1万円の損失に対して2万円の利益を狙う場合、リスクリワードは1:2となる。



10日連続で負けても、ルールを徹底することが重要


 私はXで売買報告もしていますが、マイナスの日が続くことは普通にあります。10日連続くらいでマイナスになったこともありました。


 それでも、自分が決めた損切りラインを割ったら切ります。私は事前にシナリオを作っているので、「これは自分が思っていた動きと違うな」と思った時も早めに逃げます。


 損切りした後に上がることだって当然ありますが、仕方ないと考えています。そこで「あの時切らなければよかった」とルールを変え始めると、いつか本当に下がり続ける銘柄を持ち続けてしまう。


私にとっては、1回の損切りが正しかったかどうかより、長期間同じルールを守った時に利益が残るかの方が大事です。