『VIVANT』監督のパワハラ騒動「主演にも容赦せず強い口調」「休憩時間は笑顔も」名物演出家の評判
「夏ドラマ」の大本命に暗雲か
26日の放送開始を前に衝撃を与えた、ドラマ『VIVANT』(TBS系、日曜21時)の福澤克雄監督によるパワハラ騒動。『VIVANT』と言えば、3年前の夏に放送した前作が総視聴人数6000万人超(タイムシフト含む、ビデオリサーチ調べ)の大ヒットとなり、テレビ各賞を総なめしたことが記憶に新しい。
今期の夏ドラマでも「大本命」という位置付けであり、しかも夏秋の2クール放送。前作のモンゴルに続いて今作でもアゼルバイジャンで約2ヵ月間にわたるロケを行うなど、多くの人、時間、金をかけた大作であることは間違いない。
ドラマのハラスメント騒動と言えば、フジテレビの『夫婦別姓刑事』がまだまだ決着を見せておらず泥沼化する一方。当事者の佐藤二朗と橋本愛の復帰は見えず、フジテレビの対応も固まっていない。
佐藤が出演予定の同局映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』(9月18日公開)とスピンオフドラマの行方が定まっていないことも含め、ダメージの大きさを感じさせられる。
令和におけるハラスメント騒動の難しさが露呈している最中だけに、『VIVANT』放送直前のスキャンダルはまさに痛恨。ネット上には「放送が危ない」「致命傷か」というニュアンスのコメントも散見されたが、実際のところ、どの程度の影響が考えられるのか。さらに『夫婦別姓刑事』のハラスメント騒動との違いはあるのかも掘り下げていく。
「熱く怖い」業界きっての名物演出家
TBSは「福澤克雄監督が若手スタッフからパワハラを訴えられた」という報道について、それを認めた上で各メディアに「厳正に人事上の措置を行いました」「一時、撮影現場を離れていた」「(詳細については)回答を控えさせていただきます」などとコメント。
福澤監督は演出だけでなく原作・プロデュースも担うなど、主演の堺雅人とともに「『VIVANT』の顔」であるため、放送への影響が不安視されたが、TBSは「影響はございません」と回答した。本当に影響はなく、最終話まで制作・放送されるのか。
この騒動が報じられてすぐに他局テレビマン、番組制作会社スタッフ、芸能事務所マネージャー、テレビ誌編集者の4人と話したが、全員から「今の時代なら“ある”かもしれない」というニュアンスの言葉が返ってきた。
その福澤監督と言えば、元世代別日本代表のラグビー選手らしい巨体から『ドラえもん』のジャイアンにちなんだ「ジャイさん」と呼ばれる名物演出家。
『3年B組金八先生』『砂の器』『南極大陸』『華麗なる一族』『半沢直樹』『下町ロケット』『陸王』『ノーサイド・ゲーム』などのヒット作を連発してきた一方で、一切の妥協を許さない熱さと怖さで知られていた。
撮影現場を訪れた俳優のマネージャーや取材者の中には、主演やアイドルにも容赦せず強い口調で迫る様子などを見て、そのピリピリムードに驚く人が少なくない。
一方、休憩時間や撮影終了後は穏やかな笑顔が目立つなど、特にキャストから慕われている様子もうかがえるのだが、それで帳消しにはならないのが令和のハラスメント。
今回はキャストではなく若手スタッフから訴えられたところに「福澤監督のやり方なら“ある”かもしれない」と思われたのではないか。
ドラマ制作に注がれる厳しい目
持ち前の熱さに加えて、『VIVANT』は初めて原作から担い、キャスティングや海外ロケも含め、愛情を注ぎ込んだ作品だけに、周囲との温度差が生まれてしまったのか。
良い作品にするために、指導やアドバイス、激励や労いのつもりで言った言葉がハラスメントと受け止められてしまう。福澤監督の実績や存在感が大きく、大作としてのプレッシャーが強く、言動が熱を帯びるほど、ハラスメントのリスクが高まっていたのかもしれない。
他局テレビマンは「それにしてもタイミングが悪すぎる」とも語っていた。現在は2クールにわたる放送目前であり、さまざまな仕掛けでPRの真っ最中。さらに『夫婦別姓刑事』の騒動もあってドラマ制作そのものに厳しい目が注がれている。
ではなぜTBSは放送への影響が不安視される中、「影響はございません」と言い切れたのか。
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【つづきを読む】『VIVANT』パワハラ騒動で見えたTBSとフジの違い…TBSが「影響はない」と言い切れた4つの理由

