嵐とtimeleszの「決定的な違い」…爆発的人気のtimeleszが国民的アイドルになるために「足りない要素」があった
「嵐」活動終了、“ネクスト・国民的アイドル”は?
5月31日、国民的アイドルグループ「嵐」が26年半にわたった活動を終了しました。
国民的アイドルグループとしての先輩でもあった「SMAP」の解散から約10年。日本の芸能史の大きな転換点と言えるかもしれません。
そんななか、注目を集めるのが“ネクスト・国民的アイドル”はどのグループになるのかということ。
STARTO ENTERTAINMENTの後輩グループでは、さまざまな意見があるとは思いますが、客観的に見て国民的アイドルグループと呼ぶにふさわしい存在にもっとも近づいているのは「Snow Man」でしょう。
Snow Manは昨年11月に発売した5枚目のオリジナルアルバムにて、アルバムが4作連続で初週でのミリオンセラー突破を達成。ベストアルバムを含めて計6枚のアルバムをリリースしていますが、すべてがミリオン超えしているのです。
また、Snow ManはGP帯で放送している冠バラエティ番組『それSnow Manにやらせて下さい』(TBS系)でお茶の間人気も高く、今年3月に発表された「TVerアワード2025」でリアルタイム配信バラエティ番組賞を受賞。高い再生数を誇っています。
さらにメンバー個々の活動も活発で、メンバーそれぞれがドラマ主演やバラエティMCなどに引っ張りだことなっているのです。
ただ、現在はグループ屈指の人気メンバーである目黒蓮さんが、Disney+オリジナルドラマ『SHOGUN 将軍』シーズン2への出演のため、今年1月からカナダでの撮影に参加しておりSnow Manの活動を休止中。Snow Manがパワーダウンしているとは思いませんが、人気が停滞している状況と言えるでしょう。
Snow Manが国民的アイドルグループへの階段を足踏みしている状態のなか、存在感を発揮しているグループとは?
『タイプロ』が一大ブーム「timelesz」
他事務所に目を向ければ「イイじゃん」や「好きすぎて滅!」といった曲が大バズりして人気急上昇中の「M!LK」も見逃せませんが、SMAP、嵐の系譜を受け継ぐSTARTO ENTERTAINMENTのグループで考えるとどうでしょう。
「SixTONES」や「なにわ男子」の人気も高いですが、現在、飛ぶ鳥を落とす勢いで凄まじい上昇気流に乗り、国民的アイドルグループの座に近付いていっているのは、昨年2月から8人体制でリブートした「timelesz」ではないでしょうか。
timeleszは旧ジャニーズ事務所時代を含めSTARTO ENTERTAINMENTのアイドルとして、かなり特殊な事情を抱えたグループであるため、現体制に至るまでの経緯を振り返っておきましょう。
timeleszはもともと「Sexy Zone」として2011年にデビュー。現在もtimeleszとして活動している佐藤勝利さん、菊池風磨さん、松島聡さん、そして2022年12月で脱退したマリウス葉さん、2024年3月で脱退した中島健人さんによる5人組グループでした。
グループは中島さんが脱退した翌月の2024年4月からtimeleszに改名。Netflixで独占配信された新メンバーオーディション『timelesz project』(通称『タイプロ』)が大ブームとなりました。
『タイプロ』で選ばれた新メンバーである寺西拓人さん、原嘉孝さん、橋本将生さん、猪俣周杜さん、篠塚大輝さんの5人が昨年2月に加入し、timeleszは8人組グループとして再出発したのです。
「嵐」を彷彿とさせる2本の冠バラエティ
『タイプロ』がムーブメントを巻き起こしていたおかげで、新メンバーには加入時点ですでに多くのファンが付いており、新生timeleszは爆発的スタートダッシュに成功。
新体制発足からわずか2カ月後の昨年4月からフジテレビ系で冠バラエティ番組『タイムレスマン』がスタートし、昨年10月からは日本テレビ系でも冠バラエティ番組『timelesz ファミリア』(日本テレビ系)が始まりました。
しかも当初は両番組とも深夜帯での放送だったものの、グループとバラエティ番組の親和性が高かったのか、現在はどちらも放送時間が昇格・拡大。『タイムレスマン』はGP帯である金曜22時からの1時間番組、『timelesz ファミリア』は日曜14時からの1時間番組となっているのです。
グループで2本も1時間番組の冠バラエティを持っているというのは、『VS嵐』(フジテレビ系)と『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)を引っ提げて国民的アイドルグループと呼ばれるようになった、嵐を彷彿させるというものでしょう。
timeleszが“ネクスト・国民的アイドル”の有力グループとして一気に名乗り出ているのです。
「嵐」にあって「timelesz」にないもの
しかし、です。
実は“嵐にあってtimeleszにないもの”があるのです。
さらに言うなら、SMAPにもSnow Manにもあるのですが、timeleszにはいまだない。
それは【社会現象化するほど大ヒットとなったメンバー出演のドラマ】です。
嵐は1999年11月にリリースしたデビュー曲「A・RA・SHI」が100万枚近いCDセールスを記録して順風満帆のロケットスタートをしますが、その勢いは維持できず、数年間は低迷期を経験しています。
ですが井上真央さんが主演し、嵐メンバーの松本潤さんが準主役を演じた恋愛ドラマ『花より男子』(TBS系)が社会現象を巻き起こす大ヒット。2005年放送の『花より男子』の視聴率(ビデオリサーチ調べ/世帯・関東地区)は全話平均で19.8%と高い数値を記録し、2007年放送の続編『花より男子2(リターンズ)』は全話平均で21.6%と前作を上回る記録を叩き出していました。
これにより嵐のグループ人気も上昇していったのです。
メンバー全員の出演番組ではなく、メンバー1人が出演したドラマによってグループ人気が高まるという現象を不思議に思うかもしれませんが、嵐メンバー自身が『花より男子』によってブレイクしたと証言していたことがたびたびありました。
たとえば、嵐メンバーの櫻井翔さんが2019年放送の『櫻井・有吉THE夜会』(TBS系)にて、「嵐の転機は明確にありました。松潤が『花より男子』に出たときです」と発言。
同じく嵐メンバーの二宮和也さんも今年1月に放送された『ニノなのに』(TBS系)で、「僕らの共通見解として我々嵐は『花より男子』で売れたと思ってる」、「あそこ(『花より男子』の大ヒット)で明確に待遇が変わってる」と明言しているのです。
共通点は『花より男子』、『あすなろ白書』、『silent』
そしてこの現象は嵐に限った話ではなく、SMAPにもSnow Manにも類似した現象が起こっていました。
SMAPの場合は1993年放送の恋愛ドラマ『あすなろ白書』(フジテレビ系)に木村拓哉さんが3番手キャストで出演したとき。『あすなろ白書』とは全話平均視聴率27.0%、最高視聴率31.9%という驚異的な記録を打ち立てた作品です。
このドラマでの木村さんは、石田ひかりさん演じるヒロインに片想いする“当て馬”役でしたが、木村さん演じるキャラがヒロインをバックハグするシーンが、「あすなろ抱き」という造語を生み出すほどのブームに。
“俳優・木村拓哉”がブレイクしていくのと比例して、SMAPの知名度も上がっていったのです。
ちなみにSMAPで言うと、木村さんと山口智子さんがダブル主演した恋愛ドラマ『ロングバケーション』(フジテレビ系)によって、グループとしてのランクがさらにもう一段階上がった感がありました。『ロンバケ』は全話平均視聴率29.5%、最高視聴率36.7%を記録するモンスタードラマとなり、木村さんが“視聴率男”と認知されるようになったことで、SMAP自体が国民的アイドルグループにさらに近づいたという過程があったのです。
Snow Manの場合は2022年放送の恋愛ドラマ『silent』(フジテレビ系)に目黒蓮さんが準主役で出演したとき。主演の川口春奈さんと目黒さんが元恋人同士を演じた『silent』は、TVerで歴代最高となる計7300万回再生という前人未踏の記録を達成し、「TVerアワード2022」のドラマ大賞を受賞するほどの大ヒット。
“俳優・目黒蓮”がブレイクしたことで、Snow Manはアイドルファンだけでなくドラマファンからも“目黒蓮のいるグループ”という認知のされ方をするようになり、グループ全体の注目度も上昇したという過程がありました。
菊池風磨、佐藤勝利のドラマ出演はあるが…
このように嵐もSMAPもSnow Manも、メンバー1人が主要キャストで出演したドラマが社会現象化するほど大ヒットしたという経験をしています。
嵐の二宮さんと櫻井さんの発言にあったとおり、“嵐は『花男』で売れた”というのは事実でしょうし、国民的アイドルグループの先輩であるSMAPも、国民的アイドルグループに近付いている後輩のSnow Manも、同様の経験が共通点としてあるというわけです。
ですが残念ながら、timeleszメンバーが主要キャストで出演したドラマが大ヒットしたという事実は、現時点ではまだありません。
timeleszメンバーのなかで、GP帯ドラマなどに主要キャストとしての出演歴がもっとも多いのは菊池風磨さんでしょう。主演ドラマ『ゼイチョー〜「払えない」にはワケがある〜』(2023年/日本テレビ系)や、3番手キャストで出演した『ファイトソング』(2022年/TBS系)など、GP帯連ドラにたびたび出演していますが、いずれも作品がヒットしたとは言い難い状況。
ほかにも佐藤勝利さんが今年4月期のドラマ『ボーダレス〜広域移動捜査隊〜』(テレビ朝日系)で、GP帯の連ドラ初主演(土屋太鳳さんとダブル主演)を飾っていましたが、最終話でさえ世帯視聴率6.4%、個人視聴率3.6%といまいちの数字。本作はコア視聴率がさらに悪かったようで、ヒットどころかコケたと言われてしまう惨状でした。
「timelesz」の31歳・苦労人メンバーへかかる期待
ただし、もちろんそれらは現時点までの話であり、今後timeleszメンバー出演のドラマが大ヒットする可能性は充分にあるわけです。
実際、放送が間近に迫る7月期ドラマでさっそく、timeleszメンバーの大ヒットドラマが生まれるかもしれません。
それはtimeleszメンバーの寺西拓人さんが内田有紀さんとダブル主演する恋愛ドラマ『ラストノート』(フジテレビ系)。49歳の女性と30歳の男性が恋に落ちていくというストーリーとのことです。
寺西拓人さんは現在31歳。2008年に14歳で旧ジャニーズ事務所入りするもなかなかグループデビューのチャンスがなく、昨年2月のtimelesz加入時点で三十路だったという苦労人。
けれど、STARTO ENTERTAINMENTの俳優部に所属して演技力を磨いていた実力派のため、『ラストノート』がGP帯・連ドラに初レギュラー出演にして初主演ながら、一気に“跳ねる”可能性を秘めた逸材です。
ということで、今後、他のtimeleszメンバーのドラマが大ヒットすることもあるかもしれませんが、『花より男子』も『あすなろ白書』も『silent』も恋愛ドラマでしたから、ひとまず放送が迫る寺西さん主演の恋愛ドラマ『ラストノート』への期待大というわけです。
メンバー出演のドラマが社会現象化するほどのムーブメントを起こし、timeleszが一気に国民的アイドルグループへと飛翔していくことを期待しています。
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