●ヤマダとエディオンが経営統合

 家電量販首位のヤマダホールディングスと家電大手のエディオンが、6月5日に経営統合で基本合意したと発表した。

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 2027年10月1日を目途に、両社を完全子会社とする共同持株会社を設立する予定だ。

 売上を単純に合算すると、約2兆5000億円規模(2026年3月期)となり、会員基盤もヤマダが6,000万件、エディオンはアプリ1,500万ダウンロードとなっている。

 報道が出た4日の株式市場で、ヤマダHDが一時8年ぶりの高値を付け、エディオンも前日比325円高となるなど、両社ともに大幅高となった。

 両社の大型統合で、日本の家電量販はどう変わるのだろうか?

●経営統合の背景と過去にもある家電量販の経営統合

 ヤマダ電機は、創業者である山田昇会長が1973年に群馬県前橋市で開業した。

 エディオンは中国地方のテオデオと中部地方のエイデンの持株会社として、2002年に設立された。現会長の久保允誉氏はテオデオの創業家出身だ。

 エディオンは誕生以来、近畿のミドリ電化や関東の石丸電気などを次々と吸収し、拡大していった。

 同じ家電量販店業界でも、2012年にビックカメラとコジマで創業家同士による統合があった。

 家電業界全体として、少子化による国内市場の縮小やネット通販の台頭が、統合が進む背景にある。新規需要の低下、家電の買い替えサイクルの長期化などに強い危機感があり、規模の拡大と利益率の向上を目指すのだ。

 昨今のエネルギー価格や人件費の上昇という課題には、統合による共同仕入れで調達コストの削減を見込んでいる。

家電量販はどう変わる?

 人口減少時代に薄利多売戦略は家電業界の疲弊を招くだけであり、経営統合により両社ともにPB家電の調達力を強化したい。

 割安な家電を作るが、山田会長は「両社の顧客基盤とデータを活かし、より顧客ニーズに合った商品を開発する」と述べ、久保会長も「新たな価値創造を追求したい」と述べた。

 ヤマダHDは住宅メーカーや高級家具の大塚家具を買収するなど、家電を軸に住宅やリフォーム、家具を一元的に販売する「くらしまるごと戦略」を進めており、エディオンもニトリHDが筆頭株主で、第2の収益の柱としてリフォーム事業に注力している。

 ただ、独占禁止法の抵触や他社のさらなる業界再編、二極化を懸念する声もある。

 家電量販店全体が、家電を安く売るだけでなく、EC(ネット通販)との連動や、ノジマのような証券口座開設・NISAの対面サポートといった金融サービスとの融合など、新たな付加価値が求められる時代になるだろう。