レアル・マドリーのMFデイビッド・ベッカムが、マンチェスター・ユナイテッドのMFクリスチアーノ・ロナウドを「世界一の選手」と称賛した。

 2006年ドイツ・ワールドカップのイングランド対ポルトガルの一戦で、マンUのチームメイトであるFWウェイン・ルーニーを退場に追いやったとして、イングランドのメディアやサポーターから激しいバッシングを受けたロナウド。マンU退団は確実とまで言われながら、残留を決意したこのポルトガル代表は、シーズン当初の激しいブーイングを耐え抜き、いまや世界一と称されるプレーを披露するまでに成長した。その姿を、1998年フランス・ワールドカップのアルゼンチン戦で退場処分を受け、イングランド代表敗退の戦犯として激しい批判を浴びた当時の自身と重ね合わせるベッカムは、マンUの背番号7を引き継いだロナウドが世界一のプレーヤーに近づきつつあると断言した。

「ロナウドは今シーズンのプレミアリーグで最高の選手だと言えるね。彼の活躍には脱帽するよ。特に、ウェインとのことがあって、シーズン当初は厳しい状況に追い込まれていただろうから…。でも、クラブのためにプレーしたいという意志をピッチ上で示せば、オールド・トラフォード(マンUの本拠地)のファンは完全にバックアップしてくれるんだ。そして、その後押しこそが、ロナウドを成長させたんだと思う。僕も彼を初めて見たとき、すぐに特別な才能を持った選手だと感じた。そして、背番号7を与えられた時点で、世界最高の選手へ成長するだろうと思った。それが現実になりつつあるね」

 2003年にレアル・マドリーへ移籍するまで、マンUの象徴としてプレーしたベッカムから、“世界一”の称号を与えられたロナウド。今シーズン、ベッカム率いるマンUが1999年に達成したトレブル(プレミアリーグ、FAカップ、チャンピオンズ・リーグの3冠)を再現し、背番号7の価値を更なる高みへと引き上げることができるだろうか。