大統領も自動車メーカーの総裁も唸る「軽自動車」は世界進出も近い!? ただしめざいとい「中国メーカー」に先を越される可能性アリ

この記事をまとめると
■BYDの軽自動車はグループの総裁が日本滞在時に軽自動車を見たことがきっかけだ
王総裁もトランプ大統領も軽自動車に夢中!?
日本の軽自動車がここのところ脚光を浴びているのはみなさんもご存じのことと思う。
中国BYDオート(比亜迪汽車)が2026年に日本国内にて軽自動車規格のBEV(バッテリー電気自動車)を発売するとの情報はかなりインパクトが大きかったところ。BYDグループ(比亜迪集団)の王 総裁が日本を訪れた際に道路をたくさん走る日系ブランドの軽自動車を見たことがきっかけとされているのもあまりにも有名な話。

アメリカのドナルド・トランプ大統領も2025年秋に日本を訪れた際に軽自動車が目に留まり、断言はしていないものの、日本の軽自動車を示唆するようななかで「アメリカにも導入したい」というようなメッセージを発したという報道もあった。世界の指導者や世界的企業のトップが、短時間ながら日本に滞在し目に留まるぐらい、日本の軽自動車はとにかく目を引くようである。
660㏄エンジンを搭載し、非常にコンパクトなボディサイズながらNA(自然吸気)だけではなく、ターボエンジンまで用意(BEVもある)。さらにCVTをメインとする自動変速機も用意しているだけでも諸外国から見ればアンビリーバブルな話なのである。

さらに、オートエアコン、パワーウインドウ、ADAS(安全運転支援装置)、両側電動パワースライドドアなど安全または快適装備が充実しているのは、日本人である我々にとってはそれほど驚きに値する話でもないが、諸外国から見れば究極の日本製品に見えるようだ。
筆者もたびたび触れているが、東南アジアでは1000万円近くになろうが、ホンダN-BOXといった日本仕様の軽自動車が日本から個人輸入され販売されており、実際購入して乗るひとが意外なほど多い。
インバウンドが自国に軽自動車の魅力をもち帰る
軽自動車に注目するのは何もアジアに限った話ではない。欧州でも日本の軽自動車を見ているのかは定かではないが、新たにコンパクト車のカテゴリーが創設見込みとなっているとの報道もある。アメリカでは軽トラック人気が高いのはあまりにも有名な話となっている。
世界的に日本の軽自動車が注目されるようになったのは、やはりインバウンド(訪日外国人観光客)の影響が大きいものと考えている。前述したように、たった数日、しかも限られた移動しか行なわない世界のVIPでも軽自動車に注目してしまうのだから、1週間やそれ以上日本に滞在する一般のインバウンドの目に留まらないわけがない。

写真や動画などに収め、それぞれの母国に帰ったときには土産話がてら、「日本ではこんな小さいクルマがたくさん走っている」ということにもなり、まさに世界的にその存在を知るという広がりを見せているのは間違いないだろう。
かつて東南アジアでは女性でもエッジの利いたデザインのクルマが好まれたそうだが、タイを中心にかわいい系に若い女性が好んで選ぶようになってきていることは筆者も肌で感じている。タイあたりでは日本へ複数回渡航しているリピーターも多く、観光地というよりは日本のサブカルチャーの体験をメインに訪日するひとも多いと聞く。

日本のかわいい文化に影響され、タイでもかわいいクルマに乗りたいという若い富裕層家庭の女性が、800万円ほど出してムーヴ・キャンバスなどかわいい軽自動車に乗っていたりする。
ところがこのかわいい系を意識した新車ラインアップは、実際タイでは日系ブランドより中国系ブランドで積極的にラインアップされている。日本でかわいい系が目立つのは軽自動車となってしまうので、中国系ブランドのラインアップが目立っているようである。

日本の軽自動車が世界的に注目されるなか、そのポジションを中国系ブランド車が「お先に!」とばかりにすかさず漁夫の利を得てしまうような気配も感じている。フットワーの良さを武器とする中国勢の動きを意識しながら、日本の軽自動車が世界に正式に羽ばたくことができるのかも含めて気になるところである。

