終了のホイッスルとともにブルディッソがマルチェナに襲いかかる。これが、大乱闘に発展するとは…(Photo/B.O.S.)

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 ホームでの第1戦でのスコア(2−2)から、勝利か3点取っての引き分けが求められるインテルだったが、MFヴィエラ、カンビアッソの負傷欠場もあって、守備に重点を置く布陣を敷いてきた。

 そのせいもあって、ボール所有率ではホームのバレンシアが大きくリードしたが、アイデアに欠けるため、インテルの守備網を突破できず、緊迫した雰囲気を保ったまま、前半終了を迎える。

 後半に入っても、展開は変わらなかったが、19分にフィーゴを投入されたあたりから、インテルにゴールチャンスがたびたび訪れるようになり、試合が活気づいてきた。しかし、この試合では、両チームともにフィニッシュにおいて、精度や正確な判断力を欠いた。とりわけインテルは、イブラヒモビッチはあいかわらずのチャンスメイクぶりを披露した反面、クレスポ、クルスは、バレンシアの最終ラインを最後まで破ることができなかった。

 過去の同大会の戦績から、この試合を「復讐」と位置づけていたバレンシアが積年の悔しさを晴らし、一方のインテルはまたしても消化不良のまま大会を去った。そして、試合後の両軍入り乱れての大乱闘によって、サッカー界に大きな汚点を残す一戦となった。