リーグ・アン首位のリヨンとセリエA2位のASローマがベスト8進出をかけて争うチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第2試合が、いよいよ6日20時45分(日本時間7日午前4時45分)にキックオフを迎える。

 フランスのスポーツ紙「レキップ」は、“やや”リヨン有利との予想を展開している。まず1つめの根拠は、統計に過ぎないが、リヨンがCL決勝T1回戦のホームゲームで過去3年間負け知らずなこと。2004年にレアル・ソシエダに1−0と辛勝して以降は、2005年(対ブレーメン、7−2)、2006年(対PSV、4−0)と圧勝している。ただし、これらの試合は、いずれも第1試合に勝っており、ローマで引き分けた今回とは状況が異なる。

 2つめの根拠として、相手のペースを乱す荒く巧妙なASローマの守備が、第1試合で8枚のイエローカードを受けたために十分発揮できない可能性があること。うち3枚はシミューレションをとられている。

 リーグ戦での戦績を比較すると、リヨンは過去5試合で3勝1敗1引き分け。1月の不振からほぼ完全に脱したと見てよい。2月24日のソショー戦ではロスタイムから2点を返して追いついた粘り強さを見せ、3日のサンテチエンヌ戦は3−1で圧倒した。一方のASローマは、過去5試合2勝2敗1引き分け。とくにここ2試合は下位チームを相手に引き分けている。

 リヨンは、サンテチエンヌ戦でジュニーニョを温存したうえ、ビルトール、ベンゼマ、ディアラらが相次いで故障から復帰している。とくに守備的MFのディアラが間に合ったことは、トゥーラランを警告累積で欠くだけに大きい。

 ただしリヨンにとって不安なのは、これらすべての好材料が、この一戦の直前になってようやく揃ったというタイミング。CL決勝Tという特別な場面で欧州レベルの強豪を相手に勝てるだけのレベルに至ったかどうかは、試合が始まってみなければわからない。