トラックの上以外でもあれこれ動き出すル・マン24時間|イベント全体のハイライトをふり返ってみる
すでにレース・レポートは様々に報じられているが、夜半過ぎまで大半のハイパーカーが同一周回でラップを刻み続け、フルコースイエローは結局1回きりという近年まれに見るハイペース、というよりは24時間スプリント的な展開となった。今年はキャデラックがポールポジションを奪取した通り、各チームともかなりラップタイム的には拮抗しているようだったが、見た目以上にレースペースには差があった。各車とも3分27秒台をコンスタントに刻んでいても、ストレートで滅法速いフェラーリ勢がその気になれば26秒台にまでペースを上げることができる一方で、何とか食らいついていかざるを得なかったポルシェとトヨタはメンタル面での余裕が削られ追い込まれていたのだろう、ピットロード内速度リミット超過など細かなミスを重ねた。またBMWやプジョースポールら、タイヤが摩耗してからのペースに難のあるチームは、12時間経過する頃には徐々に後退していった。それでも最終的には5位の#7トヨタGRが1ラップダウン、9位10位のアルピーヌ勢がそれぞれ2ラップ、3ラップダウンで11位のプジョースポ―ル#94号車までが3ラップ遅れにとどまった。
「ル・マンに来る時はつねに最善の準備をしている。例えば数週間前にマニクールでテストしたのは、予備のトランスミッションを実際に換装して走らせて、本来のトランスミッションと同じように機能するかどうか、そういうチェックだ。毎年少しずつ内容やリザルトは向上しているけど、フェラーリやトヨタといったトップチームに比べて足りなかった何かがあるはずだから、それを少しでも埋めてここにやって来るんだ。だから優勝するにはつねにその用意ができていること、少なくともエリジブル(選ばれうる)であることが重要なんだ」
