欧州CL決勝T(トーナメント)にACミラン、ASローマ、インテルの3クラブが進出を果たしたイタリア勢。各クラブの現状はどうなっているのだろうか?まずはACミランから分析してみる。
●今季の流れ
スキャンダルにより昨季順位2位から3位に降格した関係で、CL予選からの出場を強いられており、選手達のリフレッシュ期間は大幅に削減されている。W杯出場メンバーを多数抱えるミランは、選手の疲労が蓄積するばかり。絶対的エース・シェフチェンコの穴埋めは容易ではなく、FW陣の得点力不足は深刻。加えて負傷者続出により、毎試合フォーメーション変更を余儀なくされている。
●ベスト布陣4−3−1−2(負傷者含む)
       ジラルディーノ   オリベイラ
              カカ
    セードルフ     ピルロ  ガットゥーゾ
カラーゼ   マルディーニ    ネスタ     カフー
              ヂダ  
●負傷者リスト
GK:ヂダ(復帰まで約3ヶ月)
DF:コスタクルタ(約2ヶ月)、ネスタ(約3ヶ月)セルジーニョ(約3ヶ月)
MF:ガットゥーゾ(約2週間)、ファバッリ(約2ヶ月)
●キーマン
カカ=FWとの連携に悩むが一人で状況を打破できる選手。
ピルロ=疲労が限界に達しているが、FKの精度は高く「無回転シュート」もマスターしており、セットプレイからの得点源として君臨。
●スーパーサブ
インザーギ=欧州ではシミュレーターとして認知されてしまった感のあるインザーギだが、ゴールに対する嗅覚は世界でもトップレベル。
●展望
負傷者の復帰と冬季移籍市場が鍵を握る。DF陣の高齢化も目立ち厳しい状況だが、大舞台での経験を積んでいる選手が多いだけに一発勝負は強い。左のプレースキッカー不在はマイナス。不調続きの国内リーグ戦といかに切り替えられるかが課題。